FASHION

ウィズコロナは、ウィズ〈グレゴリー〉で。【傑作アザーモデル編】

なんだかんだ、まだまだ続くのかコロナ禍。その中で混迷を極める世界情勢。変化し続ける時代は、真っ直ぐ歩もうにも先行き不透明。そんな時、人は自ずと道標となるナニかを求めるもの。それは時に本であり、音楽、映画…etc。名言・格言もその1つ。たとえば…「この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一足が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ」。

読者世代には馴染み深いであろう、故・アントニオ猪木氏の座右の銘である。眼前に広がるのが、たとえ暗闇であろうと踏み出す一歩が道を作る。あとはその道を歩んでいくだけ。従来のバックパックに限界を感じ、新たなスタンダードを求めて、我が道を切り拓き、そして突き進んできた〈GREGORY グレゴリー〉もまた、その体現者といえるのではないだろうか。

前回の【デイパック編】では、ブランドの精神性とクリエイティビティを象徴するアイコンモデル「DAY PACK デイパック」とともに歴史を振り返ってきたが、今回はさらに一歩深く踏み出して、グレゴリーの魅力を知る上で欠かすことのできない、デイパック以外の定番傑作モデルにフォーカスしていく。

創業45周年のこの機会に、
歴史にその名を刻んできた傑作をプレイバック。

ここで改めて語る必要もないだろうが、グレゴリーは創業者のウェイン・グレゴリー氏が約半世紀前の1977年に創業。以降、本格的登山用モデルでプロフェッショナルな山屋たちの信頼を集める一方、その技術を応用したデイリーユース向けのバックパックでストリートにおいても信奉者を獲得。バックパック界のロールス・ロイスとも称賛され、この2022年に創業45周年を迎えた。これを祝し、アニバーサリーモデルや他のブランドと共創したコラボレーションモデルが発表されて話題となるも、どれも残念ながら既に完売となっている。

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ブランド創業30周年の2007年にリリースされた記念モデルに復刻採用された通称茶タグ。

そこで今回は、時計の針を巻き戻し、2007年に同ブランドが創業30周年を迎えた際にリリースされた、30周年記念モデルを集めてみた。誇らしげに輝く茶タグとかつてのディテールの相乗作用により、knowbrand maagazine読者世代が、若かりし頃に雑誌で見て、憧れた、あのクラシカルな雰囲気が見事に再現されている。もちろんそれらも、御多分に洩れず入手困難。とはいえ、ほぼすべてのモデルが現在でもアップデート版という形で手に入るため、今一度グレゴリーの定番を知る上で、ぜひお役立ていただければ幸いだ。

WAYNE DAY ウェインデイ」
ブランドの礎となった
マイルストーン的傑作バックパック。

なんて前置きの割に、鍵開けは唯一現行では発売されていないこのモデル。創業翌年の1978年にウェイン・グレゴリー本人がミシンを踏んで製作したのがオリジン。モデル名には冠された創業者のファーストネームはその逸話に由来し、ハンドメイドの宿命か、当時モノの現存数は極めて少ないという。本モデルの第一印象を現代基準で振り分けるならクラシカルに属するが、当時としては画期的なハイテクモデルであった。

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WAYNE DAY ウェインデイ」というモデル名は、創業者であるウェイン・グレゴリーの名前に由来する。

その理由が、人間工学に基づいて設計された立体裁断のノンフレーム構造を採用している点にある。これにより軽量化が叶い、背負い心地は向上。また、両サイドに装備されたジップ付きの縦型ポケットが収納力を高め、フロントのデイジーチェーンは、カラビナを取り付けるなど機能拡張に貢献。ディテールも当時のものを再現しているが、機能性は十分現代にも通用する。ここで得られた知見は「DAY PACK デイパック」へと受け継がれ、グレゴリーの歴史の礎となった。まさにマイルストーン的傑作と呼べよう。

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両サイドには、ジップ付きポケットを装備。これはメイン室のみが主流だった当時、収納力を外装に求めた結果の産物である。

しかし復刻されたのは、過去にもこの時のみ。〈W TAPS ダブルタップス〉や〈DESCENDANT ディセンダント〉を手掛けるデザイナー・ディレクターの西山 徹氏も当時、カラバリのエレクトリックブルーを購入。自身にとってのスタンダードを考えるというインタビュー記事内で、「ちょっとハイテクに入ろうとした時代の、あいまいな感じのジェネレーションのリュックサックは結構好き。ハイテク過ぎるとファッションと合わないので」といった旨の言葉を残し、2008AWシーズンでは本モデルから着想を得て、〈PORTER ポーター〉とのコラボモデル「DITCH BAG ディッチバッグ」を製作した。名作のDNAはストリートという土壌に染み込み、サンプリングにて花開いたのである。

DAY AND HALF
デイアンドハーフ」
“1日分の収納力では到底足りない
って時に、コイツの出番。

デイパックとともに、ブランド初期より多くのユーザーに愛され続けているロングセラーバックパックといえば、「DAY AND HALF デイアンドハーフ」以外に考えられない。その名の通り、DAY1)HALF(半日)、要は一泊二日分の荷物を運ぶことができるのが本モデル。90年代のアメカジブーム時の日本では、大した荷物もないのに街使いするせいでペッタンコのバッグと服が一体化し、まさに着るバックパック的様相を呈している輩の姿も。

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一泊二日程度のトリップに最適なバックパックが、「DAY AND HALF デイアンドハーフ」。

かくして収納力が半日分増えたことでサイズやディテールにも当然変化は現れ、並べてみると違いは一目瞭然。まずはフロントから。使用頻度が高く、出し入れの多い小物類を収納するスラッシュポケットを無くなったことで、利便性は劣るもすっきりした顔立ちはむしろ悪くない。フロント両サイドに装備された4本のコンプレッションストラップはより特徴的だ。荷物量によりストラップを調節することでバッグの中身を圧縮・固定し、安定した歩行を実現させる。またこのストラップは、バッグ内に収まりきらないウェアやギアなどを挟んで固定するという使い方も可能だ。

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30周年モデルのデイパックとの比較。シルエットはそれぞれスクエア型とティアドロップ型。タグ位置が印象にも変化を生むことが分かる。

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サイドにはコンプレッションストラップを配備。移動中に脱いで邪魔になったアウターを挟むなどの使い方も。

また現行モデルは、メイン収納内にジッパー付きメッシュポケットと PC や書類などの収納に便利なスリーブポケットを内蔵しているが、旧モデルではメイン収納だけという、男らしすぎるほどのシンプルさ。ゆえにバッグ内で小物がバラけたりと、何かと不便に感じる場面も。だがご安心を。そんな時は、後付け可能な「SINGLEPOCKET シングルポケット」の出番だ。取り付け方は簡単。本体フロント上下に、2 つずつ備え付けられた 8 の字型のパーツ「8 フィギュア」を使用する。収納力を外装にて補うという設計思想は、ウェインデイから引き継がれたものだろう。

紫タグ時代のシングルポケット。このようにヴィンテージと組み合わせることで、タグの変遷をも楽しめる。

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シングルポケットを装着した状態のデイアンドハーフ。これ以外のモデルにも装着可能だ。

上記写真をご覧いただければ分かるように、小物の仕分け・容量拡張に加えて、よりギア感が強調された逞しき容貌へとビジュアル・アップアーマード。なお、このシングルポケットはデイパックにも装着可能だが、今回集めた 30 周年コレクションとしては復刻されておらず、撮影のものは紫タグのヴィンテージ。もちろん現行モデルは発売中なので、気になったらそちらをぜひ。

「SHOULDER BLADE
ショルダーブレード」
アレとアレを“いいとこ取り”、
スタイリッシュな大容量デイパック。

デイパックが名作であることは事実だし認めるが、周囲に倣って持つかどうかは話が別。やはり可能ならば、被りは避けたい。そんなモノにこだわる読者諸氏にこそ、「SHOULDER BLADE ショルダーブレード」は相応しい。ボディ幅は、デイパックに比べるとやや細身でスタイリッシュ。フロントのスラッシュポケットはデイパックのそれと酷似しているが、上部で主張するロゴパッチの位置はデイアンドハーフにさも似たり。

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シンプルかつ使いやすい「SHOULDER BLADE ショルダーブレード」。モデル名は日本語で肩甲骨を意味する。

最大の違いは、メインコンパートメントとサブコンパートメントを両方備えた2層構造。しかも2013年まで展開されていた近年モデル(2017年の40周年時に復活するも、再び廃番に)ゆえ、サブコンパートメントはノートPCも収納可能なサイズに設計されており、オーガナイザーポケットは小物をスッキリ無駄なく収める。さらにフロントパネル内側には、細々した小物を収納しても中身が一目で分かるメッシュポケットまで。こと使い勝手という点では、デイパック、デイアンドハーフに勝るとも劣らず。

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メインとサブの2層に分かれた収納部。これにより、30Lという見た目にそぐわぬ大容量を実現させた。

最後に、バッグの実力を測る上で重要となる容量についても触れておきたい。本モデルは 30Lとデイパックという括りの中では大容量。数値的にはデイパック(26L)以上、デイアンドハーフ(33L)未満なので普段使いには十分すぎるほど。それでいて重さは、約 770gと滅法軽量。その優れたデイリーギアとしての実力から、復活を望む声も多い。

「MISSION PACK ミッションパック」
無駄なくシンプルな、
3WAY バッグの先駆け的存在。

バックパックが続いたので、ここらで趣向を変えてブリーフケースタイプなんかはいかがだろうか。そもそもブリーフケースとは書類を持ち運ぶために作られたビジネスバッグを指す。その出自と用途から、アウトドアとは程遠い存在のように思えるだろうが、限られたスペース内に効率よく荷物を収納することが求められるバックパッキングの世界で得られた知見と技術が、このスクエア型ボディにはしっかりと詰まっている。

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90年代、若者たちの間で絶大なる人気を誇ったという「MISSION PACK ミッションパック」。

地面に置いた際に直立するほど安定性に優れ、その佇まいは無駄なくシンプルそのもの。耐久性の高いレザー製ハンドルが、大人の持つ道具たる信頼感と高級感を物語る。収納を司るメインコンパートメントはダブルジップ仕様で、フラットに開くことができる。内部は両サイドに複数個のポケットが配置され、細々とした荷物が増えがちなビジネスシーンで大いに力を発揮してくれるに違いない。

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複数のポケットを配置したメイン収納部は大きくフラットに開くことで、スムーズに荷物の出し入れが可能。

なお、このミッションパックは背面にショルダーハーネスが格納されており、元々はブリーフとバックパックの2WAY仕様だった。それだけでも十分便利だというのに、グレゴリーを最初に日本へと持ち込んだ老舗アウトドセレクトショップ「A&F エイアンドエフ」が、オリジンでは別売りされていたショルダーストラップの付属をリクエスト。

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背面に格納可能なショルダーストラップ。元々は付属されていないパーツだったが、活躍の場を広げる一助となった。

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無駄なくミニマルなデザインなので、バックパックとして使用しても決して子供っぽさを感じさせはしない。

こうしてファンクショナルな 3WAY 仕様にグレードアップされ、より幅広いシーンでの活躍が約束されたミッションパック。ビズシーンにおける仕事という名のミッション(使命)を十二分に果たすための機能性とミニマルなルックスは、多くのフォロワーを生み出し、3WAY バッグというカテゴリーの先駆け的存在となった。

「TOTE BAG トートバッグ」
“名が体を表す”。
余計な装飾性は削ぎ落とし、
持ちやすし。

シーンに合わせた使い分けによる汎用性で他をリードするのが3WAYタイプならば、用途とシーンこそ限られるものの扱いやすさでは勝るのが、手持ち式バッグの定番「TOTE BAG トートバッグ」だ。一般名詞をモデル名にするとは、ややこしい話だが、トートにはアメリカの俗語で「運ぶ」や「背負う」という意味があり、モノ自体の本質を突いた秀逸なものだともいえる。

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シーンを問わない汎用性の高さが魅力の「TOTE BAG トートバッグ」。

一般的にトートバッグには、コットンキャンバス素材を使い、古き良き時代を偲ばせるタイプと、ナイロン素材のボディに、PCスリーブなど現代社会を生きるのに欠かせない機能を搭載したタイプの2種が存在し、ここで紹介するのは、その両方の特徴を併せ持ったミックスタイプ。フロントポケットだけでなく、メインコンパートメント内にもジップ付きポケットを配置しており、シンプルながら使い勝手は申し分ない。

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名は体を表すということで、構造自体はいたってシンプル。収納力と使い勝手も、過不足なく取り入れやすい。

ハンドル部分は肩に掛けて持つこともできるよう長めに設計されており、A4サイズの書類などを持ち歩くのに適した縦型レイアウトも相まって、週末のカジュアルな装いから、平日のビズカジにまできっちり24時間対応。余計な装飾が無い分、大人の男性が持っても違和感なく馴染む懐の深さ もありがたい。ちなみに現行モデルではアップデート版がラインアップされており、単純に機能性を求めるならば、そちらを選択肢に加えておいて損はないだろう。

DUFFLE-XS ダッフル‐XS
ラフに荷物を放り込んで、
タフに使えるスポーティーモデル。

ビズカジとの親和性について述べたように、トートバッグからはどうも文化部系の匂いがする。コレに対し、運動部系が懐かしさを覚えるのが、この「DUFFLE-XS ダッフル‐XS」ではなかろうか。本来の船員や水兵が長期間任務のときに私物を入れる袋から転じて、現在では主に円柱形で横長、丈夫な素材で作られたハンドル付きバッグを指す。こちらはそのハンドル部分を長めに設計することで、肩掛けで持つことも可能。

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運動部系の匂いがする「DUFFLE-XS ダッフル‐XS」。名称は XS だが、サイズ的には十分すぎるほど。

ダブルジップ仕様で大きく開く開口部とシンプルな作りのメインコンパートメント。中に入れた荷物にも即アクセスできるし、小物や衣類までラフになんでも投げ込んでOK。バッグサイドにはダブルジップ付きのスモールポケットを配し、バラつきがちな小物類はこちらに。ショルダーベルト取り付け用のDリングはあるが、ベルトは別売り。ここは自分好みにカスタマイズする余白の部分を、あえて残してくれていると考えたい。

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必要な荷物を放り込んで使える、シンプルなメイン収納部。これくらいラフに支えてこそのグレゴリー。

なお、アイテム名にXSとあるようにサイズ展開もされている本モデル。だが、今回収集した30周年コレクションで製作されたのは、最小サイズのXSのみ。若干仕様が異なるが現行モデルではSMも展開されているものの、XSでも横にしたA4サイズの雑誌がすっぽり収まるW40 × H27 × D15cm。これよりも大きいとデイリーユースには不釣り合いなので、これぞと導き出された最適解であると受け入れてもらい、先へと進む。

TAIL MATE テールメイト」
今では常識となった、
ウエストバッグ
ナナメ掛けの元祖。

夜討ち朝駆けならぬ、手持ち肩掛けのバッグは十分知ってもらったので、徐々にサイズダウンしつつ、話の腰を折るではなく、腰の話をする。ここからは2連続でウエストバッグをご案内。まずは90年代に裏原宿カルチャーの洗礼を受けた世代にとってのクラシックである「TAIL MATE テールメイト」。当時は腰に装着する人なぞマイノリティで、大多数が肩にナナメ掛けして着用。原宿の遊歩道やプロペラ通りの標準装備となっていたのも、いと懐かしきメモリー。

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ウエストバッグの名作といえば「TAIL MATE テールメイト」。90 年代以降、肩に斜め掛けするのがデフォルトに。

当時人気だった理由としては、HFこと藤原ヒロシ氏の影響が大きかったのは周知の通りだが、その絶妙なサイジングも要因の1つと考えられる。フロントに配置されたスモールポケット以外の収納部は、メインコンパートメントのみ。されど容量は8Lと想像以上の収納力を発揮し、ポイポイ放り込んでポイポイ出せる。前面に装着する様は、ドラえもんの四次元ポケットもかくやといったところ。

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収納部は前面のスモールポケットと、メインコンパートメントのみ。現行モデルでは、内部にポケットがもう1つ付く。

立体裁断構造に加えて、速乾性に優れた滑り止めのメッシュパッドを備えているため、腰にも肩にもしっかりフィット。アウトドアでアクティブに活動するシーンにおいても快適な着用感が楽しめる。これまで一度もウエストに装着した経験がないという人は、この機会にぜひお試しいただきたい。

TAIL RUNNER テールランナー」
ジョグにランに、
なんだったら旅までもこなす軽量選手。

先述のテールメイトをさらにサイズダウンして、コンパクトに仕上げるとどうなるか? その解答がこちら。収納部分は必要最低限にメインコンパートメントのみ。財布やスマートフォンといった日常生活に欠かせないアイテムで満載になる容量2.5L。普段から荷物が多いという人には不向きではあるが、モデル名が示唆するようにランナーにとっては丁度良き塩梅。

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ランニング時の着用を想定して誕生した「TAIL RUNNER テールランナー」。

テールメイトと並べてみると、倍ほどの差があることが一目瞭然。とはいえ、いわゆるランニングポーチ基準で考えるならば、むしろ若干大きめ。350mlのペットボトルなら、先ほど挙げたアイテムにプラスして2本は収納可能。このコンパクトなサイズ感こそ本モデルの肝であり、重量170gという軽量性に寄与する部分でもある。

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収納部分はメインコンパートメントだけ。余計なディテールは省くという潔さも軽量性に寄与する。

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左:テールメイト 右:テールランナー。 横幅(W)はさして変わらないが、高さ(H)には倍ほどの違いが。

身体とバッグを繋げる命綱ともいえるウエストベルトは、しっかりフィットする38mm幅。ランニング時やデイリーユースだけでなく、旅行先でのサブバックとして使用するのにも最適だ。ベルトを調節してタイトにすれば、アウターの内側に装着することできるので、安心して貴重品が任せられる。

PADDED SHOULDER BAG-M
パデッドショルダーバッグM
デジタル機器をコンパクトに収納する
ポーチの大定番。

45 年間の歴史の中で誕生した傑作モデルたちを辿ってきた本記事。その道程のラストを飾るのが、こちらの「PADDED SHOULDER BAG-M パデッドショルダーバッグ M」。昭和超えて平成超えて、令和の世になり、一層進むデジタル化とコンパクト化。その両需要にマッチするのが、ボディ全面にクッショニングパッドを備えた本作である。

 

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ボディ全面にクッションパッドを備えた「PADDED SHOULDER BAG-M パデッドショルダーバッグ M」。

フロントにジップ付きポケットを配備し、メインコンパートメントはダブルジップで開閉も便利でイージー。内部には仕分けに活躍するスリープもあり、随所に小さな身体に似合わぬ大きな配慮が見て取れる。また、ショルダーストラップは取り外し可能。本体背面にあるループにベルトを通せば、ウエストポーチにもなる。あまり使う機会のない機能とはいえ、転ばぬ先の杖ということで。

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メイン収納部内部には小物収納用スリーブも。コンパクトサイズだからこそ、内部の仕分けは重要だ。

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ボディ背面には、ベルトを通して使用するループが。なかなかそんな機会はないだろうが、あって困らぬ気遣い。

なお、ここで紹介した30周年モデルでは、SML3サイズが復刻された。ロゴパッチ以外はほとんど仕様の変わらない現行モデルでは、SM2サイズのみが展開されている。その使いやすさから、時代が変わろうと手放されることの少ないポーチ類。バックパックに比べるとタマ数も少ないため、どうしてもLサイズが欲しいとお考えならば、地道にリユースマーケットで探すことをオススメする。

グレゴリー_gregory_pc

ブランド誕生から45年の時を経て、今なお愛され続けているグレゴリー。ウェイン・グレゴリーという名のWhiz(魔法使い)により生み出された傑作モデルたちは、驚くほどその姿を変えていない。頑なに変えないのではない、むしろ変える必要がないのだ。言い換えるならば、誕生と同時にすでにデザインが完成されていたのである。かといって、それが不変と同義かと問われればNOである。時代ごとに繰り返されてきたアップデートにより、磨き抜かれたスタンダード。だからこそ普遍的なバッグブランドとして、多くのユーザーを魅了しているのだ。

いまだ終わらぬwhithコロナの世界を、我々は歩く。明日への希望を詰め込んだ、グレゴリーのバッグとともに。

(→【デイパック編】は、こちら

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