CULTURE

古着の聖地・高円寺に選りすぐりの約900着が集結! まさにチャンピオン級のPOP-UP 「大リバースウィーブ展」で見せたセカストの本気

近年、リユースショップ各社で盛んに開催されるようになったPOP-UP。その時々のシーズンやトレンドに合わせたテーマを設け、商品ラインアップにこだわり趣向を凝らし、様々な提案でカスタマーたちを楽しませている。その中でも、国内900以上の店舗数と在庫の量&クオリティで他社のPOP-UPを圧倒してきたのが〈2nd STREET セカンドストリート(以下、セカスト)〉だ。

事実、これまでストリートの絶対君主〈Supreme シュプリーム〉に焦点を当てた「Supreme POP-UP」、スニーカー界の大定番〈NIKE ナイキ〉の名作を集めた「NIKE ARCHIVE」、“黒”と“自由”をテーマに〈COMME des GARÇONS コム デ ギャルソン〉〈Yohji Yamamoto ヨウジヤマモト〉〈ISSEY MIYAKE イッセイミヤケ〉などのアーカイブを蒐集した「黒の自由」と、個性豊かなポップアップを3度にわたって、開催し、どれも話題騒然・満員御礼。

そしてつい先日、11月8日(土)〜9日(日)に待望の2nd STREET POP-UP第4弾が開催された。場所は高円寺。気になるテーマは高騰・枯渇化により、お目当てを探すのも困難になってしまったアメリカ古着の大定番〈Champion チャンピオン〉の象徴的アイテム「REVERSE WEAVE リバースウィーブ」である。

“改めてリバースウィーブの
魅力を知ってもらう”
全国のセカスト店舗から
集められた数は、約900着

前述のように、過去3回のPOP-UPはどれも大盛況。「イベント開催中の取材は困難であろう」という判断のもと、我々取材班が訪れたのはイベント開催前日。まさに“嵐の前の静けさ”。今のうちに会場の様子をお届けしていこう。

今回の催しの舞台は、高円寺駅から徒歩5分の場所にある、広さ200m²のギャラリー&POP-UP/イベントスペース「MATERIAL」。以前は酒屋倉庫として使われていたガレージを使用しており、天井高3.8mの解放的な空間は壁も床もコンクリそのまま。この西海岸のウエアハウスを彷彿とさせる空間で、全国のセカストから集まった〈Champion チャンピオン〉の「REVERSE WEAVE リバースウィーブ」が一堂に会するという趣向だ。

ここからは本POP-UPのプランニングとディレクションを担当した仕掛人である、セカンドストリートの井澤氏のコメントを交えながら見ていこう。まずは概要。これは実にシンプルだ。チャンピオンのリバースウィーブを中心とした商品を全国の店舗から集約し、2日間にわたって展示・販売を行う。話自体は簡単シンプルだが、これもセカストならではの強みがあってこそ。

井澤「その強みというのが、国内だけでも900以上展開している店舗数の多さと豊富な在庫量にあります。1店舗につき1点ずつでも900点以上集めることが可能。さらに付け加えるなら商品のクオリティも、お客様に見ていただきたいポイントです。また、ただ買い物にくるのではなく“改めてリバースウィーブの魅力を知ってもらう”というのも今回の目的にあります」

そのために設置されたのが、会場入ってすぐ右手の大きなパネル。

“着るロゴ、語る大学。”というコンセプトのもと、過去にknowbrand magazineで取り上げた際に記した、チャンピオンのリバースウィーブに秘められたヒストリー、時代ごとのタグやディテールの変遷を改めて紹介。さらにカレッジプリントに焦点を合わせて、アメリカの各大学の設立年・スクールカラー・特徴などをわかりやすく解説。これを読んでからディグすれば、より商品への解像度も高まり、一歩深くリバースウィーブを楽しむことが出来るという寸法だ。

(→〈チャンピオン〉の「リバースウィーブ」のタグやディテールの変遷についての特集記事はこちら)

では、いよいよ会場内を見ていこう。

今、デザイン・状態・サイズの
三拍子が揃った中から
“選ぶことの出来るありがたみ”を実現

商品はカレッジやミリタリーなど、プリントの種類別やカラーなどジャンルごとにコーナーを分けて展開される。近年、どこの古着屋もラインアップの軸の1つとして、店内でも目立つ位置に展開されることが多いリバースウィーブ。これがラックにズラリと並ぶ姿はなかなかに壮観だ。

ここで注目してほしいのが商品のコンディション。どれも“着られるリバースウィーブ”なのだ。古着ビギナーは「服なんだから当たり前だろ」と思うかもしれないが、近年の状況を考えると、そう簡単な話ではない。

井澤「リバースウィーブは近年枯渇化が進んだこともあって、自分好みのデザイン・状態・サイズの三拍子が揃った個体に出会える確率も減っている中、ユーズドにありがちな首リブがパンク(破れ)した個体もほぼないですし、サイズもSやXXLしかないなんてこともありません。ちゃんと着て楽しむことができるという前提のもと、コンディション・サイズともに厳選して集めました。『デザイン・状態・サイズ、これら3拍子が揃った中から商品を選ぶことが出来る!』という点を最優先にしておりますので、お客様にもきっと喜んでいただけると思います。『欲しいものが沢山あって迷ってしまう~』とお客様を困らせたいですね(笑)」

古着好きであれば、誰もが共感する“選ぶことが出来ることのありがたみ”。これを実現させているという点こそ、セカストがPOP-UPを行う意義であると言えよう。

再び、ラックに目を移すとまず目に飛び込んでくるのが「こんなん、なんぼあっても困りませんから」でお馴染みのクルーネック(霜降り)は当然として、それ以外の充実度も見逃せないポイント。「リバースウィーブには正直飽きちゃって…」なんて古着 中・上級者も楽しめる、レア&珍しいアイテムも並ぶ。

井澤「年代的には、1960年代のプロダクツから1990年代の後期メキシコ製まで。2000年代以降は今回ハズしていながらこのボリュームは、正直なところ頑張りました(笑)。ラインアップとしましてはクルーネックが中心。その上で、ジャンルや色のバリエーションを揃えつつ、フーディーや人気のスナップカーディガンもチョイス。以前、knowbrand magazineでも取り上げた珍ピオン系もあるので、チャンピオンというブランドの引き出しの多さを知っていただく良いキッカケにもなるのでは。と考えています」

(→〈チャンピオン〉の「珍ピオン」についての特集記事はこちら)

レギュラーから
トゥルー・ヴィンテージまで。
誰もが楽しみつつ、
一歩深く知れる絶好の機会

いわゆるレギュラー的な近年モノから、希少価値の高いトゥルー・ヴィンテージまでがフラットな目線で並んでいるというのも、セカストらしさ。またそれをグルリと回遊しながら一気に見ることが出来るというのも良い。ネットや雑誌、メディアで見て憧れのアイテムに触れることが叶う貴重な機会。これは逃す手はない。

となるとチェックしておきたいのは、滅多に触れることが出来ないレアピースたち。

井澤「USMA(アメリカ合衆国陸軍士官学校)のようなミリタリー系もですし、カレッジ系ではアイビーリーグものがどれも人気が高く、狙っていらっしゃるお客様も多いのではと予想しています。中でもイェール大学やNAVY(アメリカ海軍)は今回の目玉。ともに10万円近くしますが、それでも近年の相場とコンディション、サイズからしたらとてもお買い得だと思います」

井澤「もちろんレアものだけでなく、古着市場で人気のオハイオ大学やオレゴン大学、ミシガン大学などのアイテムはもちろん、大リバースウィーブ展なので、リバースウィーブを好む方にも刺さりそうなチャンピオンの他アイテムも一部集めています」

そこには、「たとえ好みのリバースウィーブが見つからなかったとしても、珍しいアイテムやレアなアイテムを手に取って触れることで、何かしらの収穫が得ていただければ」。そんな想いが込められている。これを証明するように、会場に立つスタッフの間からも「これ欲しい!」「あれ買いたい!」という声が続出。自分たちが欲しいと思えるアイテムを販売する。実に誠実だ。

すべてのアイテムをピックした井澤氏も、「正直、僕自身欲しいアイテムが沢山あるんですが、そこはお客様ファーストなので、万が一、イベント閉幕後に売れ残っていたら…いや、多分残らないと思うので泣く泣く我慢します(泣)」とのこと。ディレクターも誠実な姿勢で臨む(笑)。これには「訪れれば、何かしらの収穫があるに違いない」との期待も自ずと膨らむ。

井澤「また今回、リバースウィーブ初心者の方にも気軽に楽しんでいただけるよう数量限定で『リバースウィーブミステリーバッグ』も用意しました。価格は5000円(税込)でサイズのみ明示されているので、お好みのサイズの袋を選んでいただきます」

井澤「どれを選んでも市場価格5000円以上の価値ある商品が入っていて、中には当たりとしてレアな1着も。『間違いないリバースウィーブが欲しい!』という方は必見です。しかもさらに、セカスト全店で使用いただける1000円OFFクーポン(※利用には条件あり)が同梱されているので…実質4000円!これは本当にお買い得だと思います。今回のPOP-UPは、『リバースウィーブに興味はあるけれど…』というビギナーの方から、『レアな1着が欲しい!』という中・上級者の方まで楽しめますので、多くのお客様にお越しいただきたいですね!」

こうして開催された「大リバースウィーブ展」。上記画像をご覧いただければ分かるように、フタを開けてみれば、2日間とも大盛況。初日はオープン前から150名程度の並びが発生し、急遽、入店規制を行うほどの大反響であった。

訪れたお客さんも年齢性別問わず多種多様。その誰もが期待に満ちた表情で会場に足を踏み入れ、思う存分にディグを楽しむ光景がそこかしこに。POP-UPのために用意された約900着のリバースウィーブも次から次へと旅立っていき、ミステリーバッグも4分30秒で速攻完売。さらに会期中、リバースウィーブ着用の上でご来場いただいたお客さんをスタッフが撮影してSNSにポスト。お目当てのアイテムを手に満面の笑み。その楽しげな表情こそが、「大リバースウィーブ展」の成功を物語っていた。

Text : TOMMY
Photo: Sara Hashimoto

(→「セカンドストリート高円寺店」の詳細はこちら)
(→「セカンドストリート高円寺2号店」の詳細はこちら)

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