「WWDJAPAN REUSE MARKET」にセカストが再参戦。アナタは“売った金額で、何を買う?” 「セカストフリマ」に見た新しいリユースの形
幅広いジャンルのモノを買取・販売するリユースショップとして存在感を増し続けており、さらに買取・販売するだけではなく、これまでもリユースという観点から志を共にする多種多様なパートナーと様々な取り組みを実施してきたということも、『knowbrand magazine』読者であれば周知の事実。
そんなセカストが、4月18日(土)に開催された1日だけのカルチャー体験型イベント「WWDJAPAN REUSE MARKET 2026」に、昨年10月以来再びの参戦。ファッション&ビューティ業界メディア「WWDJAPAN」がサステナブルな社会実現に向けて開催した同イベントでは、新たな試みにもチャレンジした。大いに盛り上がった当日の様子とともに“新しいリユースの形”についてリポートする。
「WWDJAPAN REUSE MARKET」とは?
“Circulate, Don’t discard(捨てずに、循環させよう)”をテーマに掲げ、使わなくなったモノを捨てるのではなく、必要としている人に繋ぐというライフスタイルを提案するといWWDJAPAN主催の本イベントも、今回で2回目を迎える。
主催はファッション&ビューティ業界メディア「WWDJAPAN」。
会場は表参道駅と外苑前駅の丁度中間あたり、青山通り沿いにある「Goldwin ゴールドウイン」の本社1Fイベントスペースというのは変わらず。
会場内では、デザイナー、スタイリスト、モデル、アーティストなど、ファッション業界で活躍するクリエイターがブースを出店し、私物や1点物のアイテムを販売。また、協賛各社によるリユース品・リファービッシュ品や特別カスタムの品の販売、修理・メンテナンスの提案など、多角的な視点からリユースに触れられるように。これら魅力的なコンテンツを通して、ファッション好きが世代を超えて集い、ショッピングを楽しみながら循環型社会の担い手となることを体験するというのが狙いだ。
前回同様、開場前に形成される長い行列。時間ごとにブロックを分けて入場させる方式だが、この時点で150人近くが並んでいた。
昨年10月開催の第1回目にも参戦し、イベントに訪れるファッション好きの老若男女にとって、いかに“リユースが身近にあるもので重要視されているか”を肌で感じたセカストもまた、日本屈指のファッションエリアである青山の地で、衣料・服飾品のリユース品の買取・販売を通じ、イベント来場者たちに資源の有効活用などの意義について知ってもらい、“新品に限らない、ファッションにおけるリユース”という選択肢を訴求するべく、再びの参戦と相なった。
セカストブースの様子。正面エントランスの真横ということもあって、青山通りを歩く高感度な人々からの視線を集める。
しかも前回よりクリエイターのフリマブースが拡大化したことで、さらなる集客も予想されるとあって気合いも入れば、期待も高まる。これを受けて、セカストブースでも前回の物販形式から一転、実験的かつ贅沢なコンテンツを用意した。題して「セカストフリマ」。
(→「WWD REUSE MARKET」に関する別の特集記事は、こちら)
売った金額で、何を買う?
「セカストフリマ」とは?
特設ブースでの買取サービスを実施し、イベント当日は買取金額を通常査定額より20%アップで提示する…と、ここまでは前回同様だが、よりエンタメ性を強化。買取を利用したイベント参加者のみが、本来のセカスト販売価格から、フリーマーケットならではのお値打ち価格にプライスダウンされた厳選アイテムが手に入る。というセカスト初の試みにして、今回の目玉企画である。
ウェアからバッグ、シューズ、財布やアクセサリーなどの小物まで。どのアイテムもお値打ち価格で販売。
仕組みは簡単だ。先述したように、購入対象者となるのは買取を利用した来場者のみ。当日、セカストブースに買取希望のアイテムを持ち込んでもらい、その場で査定をして買取が成立したら、買取金額を上限に希望の商品を1点購入可能というもの。要は、売りたいアイテムを持ち込むだけ。
まずどんなアイテムなのかをその場で確認。この後、百戦錬磨のプロによるアイテム査定が行われる。
ただ“お金を払い、その対価としてモノを手に入れる”のではなく、“モノの価値を繋ぐ”というリユースショップならではの入手体験を創出する。自分の愛用していたアイテムがどれほどの価値を持っていて、それがどんな“名作”と替えることが出来るのかを、間近で体験することが叶うのだ。となれば気になるのが、セカストフリマに出品されるという30品の“名作”について。
厳選された30点の名作たち。
その“価値”を紐解く。
各店舗から、このセカストフリマのために集められたアイテムは30点。人気の定番モデルや現行では手に入らないコラボモデルばかり。世の中のトレンドと人々のニーズに応えるセレクトは、全国900以上の店舗数と販売ネットワークを誇るセカストだからこそ。その一部をご覧に入れる。まず1つ目がコレ。
〈MM6 Maison Margiela
エムエム6 メゾン マルジェラ〉の
「ジャパニーズ クロスボディバッグ」
販売価格:¥18,000
唯一無二の存在感を放つ、反モードの旗頭〈Maison Margiela メゾン マルジェラ〉。現在はジョン・ガリアーノの指揮のもと、長年にわたって貫いてきた匿名性の伝統を守りながら、独自のスタイルで多くのファンを虜に。〈MM6 Maison Margiela エムエム6 メゾン マルジェラ〉は、1997年スタートのコンテンポラリーライン。その中でも象徴的アイテムと知られるのが、この「ジャパニーズバッグ」である。
〈MM6 Maison Margiela〉ならではのアイテム「ジャパニーズ クロスボディバッグ」。状態も良好。
2009年秋冬コレクションで初披露された同バッグは、デザイナーが日本旅行中に見かけた折り紙に着想を得て生まれたという三角形のフォルムが特徴。一見シンプルだが、素材・サイズ・仕様違いで様々なバリエーションが存在する。こちらは普段使いしやすいスモールサイズの2WAYタイプだ。見た目以上の収納力を備え、ショルダーストラップがハンズフリーを叶える。これぞデイリーに寄り添うマルジェラ。
数ある中から本作を選んだ理由は、色が気に入ったのと小さめバッグが欲しかったから。
そんな名作アイテムを手に入れたのは、公式サイトで本作に狙いをつけて訪れたという女性来場者。セカストフリマに対して感じたこと、なぜこのアイテムを選んだのか。などを訊いてみた。
「店舗に足を運ばなければ巡り会えなかったアイテムと、こうしてイベントを通して出会えるという試みはすごく良いと思います。このアイテムも元々、セカストの公式サイトでチェックしていて、色も可愛いし、小さめサイズのバッグがちょうど欲しかったので狙っていました。手に入れられて嬉しいです」
続く2つ目はこちら。昨年5月にリリースされたばかりのアイテムだが、販売と同時に即完売で悔し涙を流した人も多いことだろう。それが未使用状態で手に入るなんて、またとないチャンス!
〈sacai×Levi’s サカイ×リーバイス〉の
「デニムジャケット」
販売価格:¥40,000
〈COMME des GARÇONS コム・デ・ギャルソン〉の系譜に連なるブランドは数あるが、現在そのトップを走っているのが〈sacai サカイ〉。デザイナーでクリエイティブディレクターの阿部 千登勢氏は、親しみのある服を意外性に満ちた斬新なフォルムに生まれ変わらせる独創的なアプローチで知られる。スッと日常に入り込み、分かる者にだけ特別な余韻を残す“服好きが好む服”。このデニムジャケットがまさに。
変形シルエットのため、入念に試着して決定。実物に触れられるのも嬉しい。
ハイブリッドで実験的視点を持ったサカイらしいアレンジで、リーバイスを象徴するシルエットを再構築。ボックス型でややAライン気味のタイプIジャケットに着想を得たクラシックなシンチを備えた背面と、タイプIIとタイプIIIを彷彿とさせるフロントデザインが融合。さらにバインディングシームやガゼットなど、細部にまでこだわったディテールで仕上げられている。しかも販売価格は定価の約半額。
「今日はコレ狙い!」。お目当てのアイテムを無事に購入出来てご満悦の様子。
即完売だったため、リセールマーケットで探している人も多い。こちらも先述のMM6同様、購入した男性来場者の声を聞いてみよう。
「完全にコレ狙いで来ました! 販売価格に到達するよう計算して買取アイテムを持ってきたんですが、もし足りなかったら…と心配だったので、ゲット出来てひと安心(笑)。“売って、そのお金で別のアイテムを買うことでリユースが実感できる”という試みは、とても面白いと思います」
セカストが商品に込めた
“売って買って”の面白さ。
リユースの面白さをワンストップで体験できるセカストフリマが、今回の目玉企画であることに違いはないが、それだけでは終わらないのがセカスト。当然、通常販売を行うブースにも力を入れている。昨秋の出展時、特に人気を集めたデザイナーズ、ベーシック、エレガンスなどのカテゴリーを中心に、ウェアやシューズ・バッグといった服飾品など約300点をピックアップ。春から夏にかけて活躍するアイテムが、イベントを訪れる人々を出迎える。
セカストブースの賑わい。
メンズ、ウィメンズ、そしてユニセックスと老若男女が楽しめるアイテムが並ぶ。
ここで本イベントにスタッフとして参加していた、セカスト高円寺店スタッフの佐々木さんと、セカスト恵比寿店スタッフの髙橋さんに、それぞれオススメのアイテムを2点ずつピックアップしてもらい、商品の魅力について教えてもらった。
左:セカスト高円寺店スタッフの佐々木さん。右:セカスト恵比寿店スタッフの髙橋さん。真剣な表情でアイテムをセレクト中。
佐々木’s SELECT 1
〈BROOKS BROTHERS
ブルックスブラザーズ〉のブレザー
¥14,900
「同ブランドの中では、作りが良い割に比較的リーズナブルな“346”ラインのウールブレザーです。アメトラにおける王道アイテムですし、1着目の紺ブレとして手に取っていただければと選んでみました。青山という場所柄、トラディショナルな着こなしを好む方も多いでしょうし、ハズれのない1着です」
(→〈BROOKS BROTHERS〉に関する別の特集記事は、こちら)
(→〈BROOKS BROTHERS〉のアイテムをオンラインストアで探す)
佐々木’s SELECT 2
〈COMME des GARÇONS SHIRT
コム デ ギャルソンシャツ〉のシャツ
¥24,900
「白のコットンシャツといえば〈COMME des GARCONS SHIRT コム デ ギャルソンシャツ〉の定番中の定番。これまでギャルソンのアイテムに触れたことのなかった方にも、気軽に手に取っていただけるアイテムとしてピックしました。汎用性も高いので、普段の着こなしにさりげなく取り入れてみては?」
(→〈COMME des GARCONS SHIRT〉に関する他の特集記事は、こちら)
(→〈COMME des GARCONS SHIRT〉のアイテムをオンラインストアで探す)
髙橋’s SELECT 1
〈HERMÈS エルメス〉のシャツ
¥69,900
「こちらのシャツは、通称“ゴルチェ期”の〈HERMÈS エルメス〉。ウィメンズのシャツですが、着丈は長めで裾に向かってややフレアがかったシルエットがポイント。一見、ベーシックに思えますが、さりげなく馬車の刺繍が入っていたりと、随所にエルメスらしいエレガントな仕掛けが施されています」
髙橋’s SELECT 2
〈PRADA プラダ〉のレザースカート
¥69,900
「ミニスカートはウィメンズの最近のトレンド。素材は柔らかなシープスキンで、少しフリルがあったり太いベルトがデザインされているため、シンプルめの着こなしに合わせるとすごく可愛く決まるアイテムです。バッグや装飾品ではない〈PRADA プラダ〉で面白いアイテムをお探しの方にオススメです」
さて、ここまでセカストブースについて言及してきたが、前回から続く目玉コンテンツ「FLEA MARKET」の賑わいたるやスルー不可避。序文でも触れたように参加クリエイターも大幅に増え、会場内の大部分を占めるブースを渡り歩く人々も実に楽しそうなムード。その一部をクローズアップしてご紹介しよう。出店参加者は女性クリエイターが多かったが、男性クリエイターたちも負けてはいない。
出店参加クリエイターは59組にスケールアップ!
左:「ITONAM inc.」代表取締役・名村恒毅氏のブース。右:〈thriftwear and fleamarkettourr〉ディレクター・管野寿哉氏のブース。
「ITONAM inc. イトナム」 代表取締役・名村恒毅氏は、我が子のサイズアウトしたキッズ服から、メゾンブランドの小物やアメリカントイまで幅広くセレクト。〈thriftwear and fleamarkettourr スリフト アンド ウォーター〉ディレクター・管野寿哉氏のブースでは、〈Supreme シュプリーム〉をはじめとした人気ストリートブランドのTシャツを中心に出品。どちらにも“モノ好き”そうな男性客が殺到。
左:スタイリスト・梶 雄太 氏のブース。右:WWDJAPANブース。
スタイリストの梶 雄太 氏は、自身が手がけるブランドのアーカイブサンプルと“イイ感じ”の古着を出品し、ブースを訪れる人の波も引っ切りなし。また、本イベントの主催であるWWDJAPANブースでは、スタッフらの私物を格安で出品。日本を代表するファッションメディアを作る人々のセンスが垣間見えるとあって来場者も興味津々。これら以外のブースにも多くの人々が訪れ、クリエイターたちと話し、触れ合いながら、自分だけの価値を見出せる1点モノを探していた。
こうして、午前10時から夕方18時の8時間にわたって開催された1日限りのイベントは、大盛況の内に幕を下ろした。先述したセカストスタッフに本イベント参加の感想を訊いたところ、本稿にて伝えたい内容をすべて包括していたので、その言葉を締めの一文としてここに記す。
「こういったファッションに特化し、“リユースとはどういう行為なのか、そしてその楽しさとは何なのか”を肌で感じていただけるイベントに参加することは、我々セカストが“ファッションに強い”という事実を皆さんにお伝えし、“使わなくなったモノを捨てるのではなく、次の方へ繋ぐ”ことで社会を支えるという企業理念を知っていただく、またとない機会です。参加できたことをすごく誇らしく思います」
あなたのクローゼットに眠るモノにも、次の誰かを喜ばせる価値があるかもしれない。ぜひ、近くのセカスト店舗に持ち込んでみよう。これまで知らなかった“リユース=モノの価値を繋ぐ”行為の楽しさに、きっと出会えるはずだ。
Text : TOMMY
Photo: Toma Uchida
(→〈2nd STREET〉の「オンラインストア」を利用する)
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