〈レッドウィング〉の絶対定番「アイリッシュセッター」とは何か? 定番人気モデルの魅力と歴史。
アメリカの気高き魂が息付く、質実剛健なハイプロダクト。その靴を履いただけで、彼の地の広大な荒野に踏み出したような感覚に襲われた。堅牢さ、逞しさ、雄々しさ。そんなすべての頼もしさが、創業120年目を迎えた今も心と身体を奮い立たせるのだ。
なかでも「Irish Setter アイリッシュセッター」と呼ばれる一連のシリーズは、音の響きだけで食指を動かすような格別の魅惑を保ち続けている。今回はそんな永遠のワークブーツについて、あらためて本質を紐解きつつ代表モデルを紹介していきたい。
すべては
「オロ・ラセット」から始まった
チャールズ・H・ベックマンと14⼈の仲間たちにより、1905年に立ち上げ。ブランド名は生誕の地であるミネソタ州の「レッド・ウィングシティ」に由来し、その地の名称は伝説的ネイティブアメリカン、ワクタ・レッドウィングにちなむ……。
その辺りの周辺知識はこちらの記事〈RED WING〉に譲るとして、ここではブランド全体ではなくアイリッシュセッターそのものの歴史にフォーカスを当てよう。
“原型”が生まれたのは1950年。つまり今年はブランドの120周年にして、アイリッシュセッターの75周年にもあたるスペシャルなアニバーサリーイヤー。その興奮を燃料に、本稿は計10モデルもが登場する長丁場となることをご容赦されたし。
閑話休題。“原型”とはすなわち、「オロ・ラセット」というレザーを使ったハンティングブーツ「854」「954」を指す。レッドウィング社と取引があった⽪⾰業者のレオ・メテンが手掛けた、レッドウッドツリー(セコイア)の色素からなるオレンジカラーの鞣し革。それが猟⽝アイリッシュセッターの⽑並みを彷彿させることからニックネームとして命名され、物語の幕が上がった。
1952年には、「854」のアッパーデザインをアップデートした「877」がリリース。軽量かつクッション性に優れたホワイトカラーの「トラクショントレッド・ソール」も新たに採⽤され、オロ・ラセットのアッパーと融合したアイリッシュセッターはブランドのトップセールスを記録した。
その数年後に、6インチの「875」が登場。これが日本で爆発的なブームを呼び、1990年代以降の伝説的な熱狂へと繋がっていくこととなる。
一方で、アメリカにおいては人気が低迷。1997年にレッドウィングとは別の独⽴ブランドとして〈IRISH SETTER HUNTING BOOTS アイリッシュセッター・ハンティングブーツ〉が設⽴された背景にも、本国における市場縮小の影響があった。
ここからアイリッシュセッターという名は紆余曲折を辿ることとなり、1998年にはレッドウィング社のカタログからは一時消滅。現在は復活し、日本未上陸のハンティング・アウトドア専用ラインとして存続されているそうだ。
ちなみにこの間も、日本では“アイリッシュセッター神話”が継続。前述の「875」の派生型として生まれた日本仕様「8875」を皮切りに、趣深い赤茶のレザーに対する想いは色褪せることがなかった。2005年には〈Red Wing Japanレッドウィング ジャパン〉が設⽴され、2014年には“初代”を思わせるオロ・レガシー・レザーの「875」が誕生している。
では結局のところ、アイリッシュセッターとは何なのか。現代においては、各々の解釈によってイメージに相違があるに違いない。ただし、それもまた歴史ある名作ならではの強み。作りもルックスも屈強でいて、その歩みは流れる雲のように儚くもある。そんな“幻獣”の如き猟犬に、ロマンを抱かざるを得ないはずだ。
絶対定番「アイリッシュセッター」
“本職”以外からも愛されたブランドの顔
「8in MOC-TOE 8インチ モックトゥ」
「877」
ここからは、アイリッシュセッターにちなんだ名作ブーツのオンパレード。そのトップバッターとして、「8in MOC-TOE 8インチ モックトゥ」の「877」をご覧いただこう。
1952年にリリースされた「8in MOC-TOE 8インチ モックトゥ」の「877」。
前述の通り、オロ・ラセットレザーを使った8インチのハンティングブーツというベースデザインは、1950年生まれの「854」から踏襲。ただしアッパーの色味は⾚みが強い茶系からゴールド調まで相応の振れ幅があり、その豊かな個体差を特徴とした。
ブロックソールを備えた「854」とは打って変わり、リリース当初の「874」では軽量かつ衝撃吸収性と静粛性に優れたクッションクレープソールを採用。これにより建築現場の梁上や梯⼦、⽯や⽊材の上での作業でも安定性を増し、ブランドの支持層をハンター以外にも広げていくきっかけになったという。
ソールデザインはその後、波型の「トラクション・トレッドソール」へと進化。今では見慣れた、現在進行形のベーシックな風体となっている。
静音性に優れた「トラクション・トレッドソール」を装備。サイドの切り替えは、水の侵入を防ぐために靴底から離れた位置にあしらわれる。
タフなルックスの8インチブーツには、シューレースを通すためのアイレットを10個も装備。茂みや泥濘でのスムーズな仕事をサポートする、ハンティングブーツならではの構造だ。ガゼットタンやモックトゥなど、靴内への泥や⽔の侵⼊を防ぐディテールからも“本物”の遺伝子が垣間見える。
片方のシュータンには通称“半円犬タグ”と呼ばれるディテールが。1990年代初期の製造を物語る。
細部まで妥協なき完成度の高いデザインは、発売から70年以上が経った今もその姿をほとんど変えず風格と機能性をキープ。なお、アメリカ本社には「877」をトレースした巨大なオブジェが飾られ、来訪者に驚きと安心感を提供し続けている。
(→〈レッドウィング〉の「877」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
日本での大熱狂を呼び起こした
歴史的傑作
「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」
「875」
続いて紹介するのは、ジャパン・ストリートにおける超大定番。これぞアイリッシュセッターの真打、「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「875」にご登場願おう。
「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「875」は、数あるアイリッシュセッターのなかでも代名詞的存在。
初めて世に降り立ったのは、1954年のこと。「877」の6インチ・ヴァージョンとして生まれ、現在は押しも押されもしないレッドウィングの代名詞とも⾔える存在に上り詰めている。
土台には877同様のトラクショントレッド・ソールを備え、幅広い職種の手堅い仕事を下支え。その他のデザインもほとんどがリリース以来変わらないトレードマークとなるなか、モカの仕様にのみ変化が。1963年〜1965年という短い間だけ、⽌⽔性を⾼めるために⾰を重ねて縫う「かぶせモカ」に変更されていた。
左が「875」、右が「877」。875の足首付近には製造年月が印字されている。
ただし、ジャンルレスに高まる需要は優れた汎用性を要求。タフネスに特化したかぶせモカはトゥーマッチと判断されたようで、1966年には現行モデルと同じく⾰パーツの縁を両側から縫い合わせた「拝みモカ」に戻されている。
シュータン裏の通称“裏半円犬タグ”が、1991年からの1年間のみ生産された希少モデルであることを証明。
アッパーには当然のようにオロ・ラセットが使われるが、1990年代に⼊ると特に⾚みが強いカラーバリエーションが登場。これが日本市場で大好評を博し、本国で色調が原点回帰されたのちも「8875」として派生するなど、“セッター”のイメージを固めていくこととなる。
(→〈レッドウィング〉の「875」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
古き佳きテキサスが匂い立つ日本企画
「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」
「8173」
見てお分かりの通り、赤茶系のオロ・ラセットにあらず。ただし本作「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「8173」も、こと日本のファンにとってはセッターの亜種として捉えられる紛いなき名作である。
「875」のベースデザインを踏襲し、アッパーをラフアウトレザーに載せ替えた「「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「8173」。
アメリカでは展開のない日本独自企画として登場し、アッパーにラフアウトレザーの「ホーソーン・アビリーン」を採用。当時のアメリカでは主にペコスブーツなどに使われた通気性の高い革を、「875」のベースデザインと巧みに融合させている。
こちらは通称“裏四角犬タグ”。1980年代のタグを復刻したプリントタイプだ。
素材名となった「アビリーン」は、かつて荒くれ者が集う街として知られたテキサスの町に由来。その面影をタフで粗野なビジュアルで伝える一方、足馴染みはソフトで履き心地は軽快そのもの。大人の物欲をくすぐるそんな二面性も、本作ならではの魅力といえよう。
(→〈レッドウィング〉の「8173」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
世界初の“個人別注”が誕生の契機に
「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」
「8179」
こちらは茶系や金色ではなく、漆黒のアッパーを装備。“セッター黄金時代”の真っ只中にあった1995年の日本に生まれた「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「8179」である。
左から「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」の「8179」、「8173」、「875」。アッパーの色の差だけでだいぶ印象が異なる。
この異端児誕生の背景については、かの大物ディレクターの存在が確認されている。そう、泣く子も喜ぶストリートファッション界のゴットファーザー、藤原ヒロシ氏である。
1980年代に入ると、「MADE IN AMERICA」だったタグの表記が「MADE IN U.S.A.」に変更された。
かねてからレッドウィングを愛用していた氏は、8179の誕生に先駆けて「8176」、つまり同じく⽇本企画として1987年に発売された「6in MOC-TOE 6インチ モックトゥ」のビブラムソールを⽩いトラクション・トレッドソールにカスタム。この“世界初”の個人別注が雑誌に掲載されるやいなや特大の反響を呼び、本家からの正式リリースの呼び水となった。
カスタム元となった「8176」ソールまで真っ黒な潔いルックスを特徴とする。
そうした“伝説”を伴って一躍街の風雲児となった8179は、なによりもまず精悍な「ブラック・クローム・レザー」をアイコンとする。⾰表⾯をバフがけし、顔料と樹脂で丁寧に仕上げることで⾼い耐久性と耐変色性を獲得。厚い塗膜がオイル抜けを防ぎ、美しい黒を末長く楽しむことができる。
左が「8176」、右が「8179」。8176はアウトドア用の黒いビブラムソールを備える。
アイリッシュセッターに新たな文脈を与えた通称“黒セッター”の輝きは、時を経て霞むことを知らず。むしろ、眩さと貫禄を増すばかりである。
(→〈レッドウィング〉の「8179」をオンラインストアで探す)
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絶対定番「アイリッシュセッター」
ビームス別注が人気を呼び、
品番を“奪取”
「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」
「8165」
同じくブラックカラーのレザーを纏う、屈強な6インチブーツ。とはいえ「8179」とは異なり、プレーントゥを載せた「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」の「8165」である。
歴史上、「8165」には2つのデザインが存在。こちらのビームス別注は、1995年生まれの後発モデル。
本来の8165はブラウンカラーのガラスレザーを使⽤したモデルに与えられていた品番だったが、そちらはいったん廃番に。そのスタイルを受け継いだ1995年の「BEAMS ビームス」別注が、元祖に取って代わる形で新たに8165を襲名している。
上段3つのアイレットは「スピードフック」と呼ばれる着脱に便利なディテール。プレーントゥとモックトゥの印象の違いは、右の「8179」と比べれば明らか。
美しいブラック・クローム・レザーに加えて、ヒール部分の仕様にも改良の跡が。⼀枚⾰で包み込む「シームレスバック」が採⽤され、柔らかな⾜当たりと軽い履き⼼地を叶えた。
(→〈レッドウィング〉の「8165」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
「8165」を基盤とし、
「8173」のアイコンを纏う
「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」
「8167」
痒いところに手が届きまくったビームス別注の8165は、当時のファンから熱狂的な人気を獲得。めでたくロングセラーとなり、バリエーションの増加にも寄与した。その際たる例として、1995年にリリースされた「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」の「8167」を見ていこう。
「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」の「8167」は、「8165」が「ホーソーン・アビリーン」に衣替えしたモデル。
モデル名が示すように、インチやトゥの仕様は8165と同一。異なるのはアッパーに用いられる素材で、ベージュ⾊のラフアウトレザー「ホーソーン・アビリーン」が使⽤されている。
オロ・ラセットレザーのモデル以外にも、アイリッシュセッターの遺伝子を次ぐ多彩なモデルが存在。
お気付きの通り、この起毛したレザーはモックトゥの「8173」に使われていたもの。個体差のあるナチュラルなレザーをオイル不使用で仕上げることで、プロダクトごとの表情に自然な違いが見られる。その温もりが、経年変化を楽しむブーツにとって有り難き風味となるのだ。
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絶対定番「アイリッシュセッター」
「8165」のカラーバリエーションが
別番で復刻
「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」
「8160」
続いてもプレーントゥ。ただし、これまでとは少々イメージの違なる焦げ茶カラーの「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」の「8160」を紹介したい。
ブラウンカラーの「コレクティドグレインレザー」を特徴とする「6in PLAIN-TOE 6インチ プレーントゥ」の「8160」。
誕生したのは1998年〜1999年頃。1994年までラインアップされていた「8165」のなかでもブラウンカラーのモデルをモチーフとして、新たな品番でリボーンを遂げた。
“ガラスレザー”とも呼ばれる独特の光沢を備えた革が、スタイルに落ち着きを与えてくれる。
アッパーに使われるのは、独特な艶を放つ「コレクティドグレインレザー」。通称“ガラスレザー”として親しまれるアッパーは、ガラスのような輝きからその名が定着……。したのではなく、乾燥⼯程でガラス板やホーロー板に張り付ける製法に由来する。
いずれにせよ、そのシックな風合いはスタイルやシーンを問わず大人の歩みをサポート。黒いカラスならぬ茶色いガラス、今後も要注目に違いない。
(→〈レッドウィング〉の「8160」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
ブーツタイプではない
異色のアイリッシュセッター
「Irish Setter Oxford
アイリッシュセッター オックスフォード
「9895」
ここまで8インチ〜6インチのミドルブーツを取り上げてきたが、その流れに小休止を。ブーツではなく短靴という希少なレッドウィングをご覧いただこう。本作「Irish Setter Oxford アイリッシュセッター オックスフォード 」の「9895」は、1954年に⽣まれた由緒正しき「895」の復刻版にあたる。
1950年代生まれの短靴「895」が復刻を遂げ、新たに「Irish Setter Oxford アイリッシュセッター オックスフォード 」の「9895」として生まれ変わった。
895と言えば、6インチモックトゥの「875」と同じく1954年に登場したモデル。レッドウィングの長い歴史のなかでも問答無用のヘリテージに該当する傑作だ。
シュータン裏には、2011年から使⽤される復刻セッターシリーズの通称“刺繍⽝タグ”が。
デザイン的特徴は、875をそのままカットしたような大胆なルックス。その他のディテールには875との共通点が多く、ふたつの⾰パーツを両側から縫い合わせる「おがみモカ」やライニングなしの⼀枚⾰を使った腰革など、いたってクラシカルな作りとなった。
ショートになることで、着脱はもちろんコーディネイトも容易に。スタイルが多様化する現代にあってはとりわけ頼り甲斐のある、スマートなアイリッシュセッターだ。
(→〈レッドウィング〉の「9895」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
トラクショントレッド・ソールを備えた
無二の“本物”
「9in Pecos 9インチ ペコス」
「866」
短靴へのカウンターではないが、こちらは数あるブランドのプロダクトの中でも丈の長さを持ち味とするモデル。1961年にデビューを飾った「9in Pecos 9インチ ペコス」の「866」だ。
「9in Pecos 9インチ ペコス」の「866」は、ヒールのないトラクショントレッド・ソールを採用。
実は本作の登場から遡ること2年前、1959年にレッドウィングのペコスブーツは産声をあげている。ただし、当時はすべてヒール付きのデザイン。866はトラクショントレッド・ソールを装着することでより“らしさ”を増した、ニュー・オリジンともすべき存在である。
内側に付くのは、1990年代中頃の通称“緑犬タグ”。履き⼝付近の後部には、サイズ、ワイズ、製造年の記載が。
モチーフとなったのは、スペインの乗⾺靴を起源とするウエスタンブーツだ。ちなみに、知名度の高さから「ペコス」というジャンルが存在するかのように思われがちだが、その名称はレッドウィングの登録商標。印象的なアイリッシュセッターの色合いはさることながら、そもそもレッドウィング以外のペコスは存在しない。そうあらためて心得よう。
(→〈レッドウィング〉の「866」をオンラインストアで探す)
絶対定番「アイリッシュセッター」
アニバーサリーを祝う特別な黒
「Irish Setter アイリッシュセッター」
「1952」(50周年モデル)
いよいよ最後の10足目。本稿のトリを飾るのは、アイリッシュセッターのなかでもとりわけスペシャルな本作が相応しいはずだ。“生誕50周年”を記念して2000年に作られた一連のシリーズより、ブラック・クローム・レザーを纏った「1952」のお出ましである。
アッパーほか、各ディテールからもブランドの遺伝子を伝える「Irish Setter アイリッシュセッター」の「1952」。
シンボリックなアッパー素材のほか、「カヌーモック」と呼ばれるトゥのユニークなモカシン縫いもハイライト。つま先からヒールにかけてのレザーパーツがカヌーの形に似ていることから、その名が付けられたという。
カヌーの形に似ていることから命名されたモカシン縫い、「カモーヌック」を採用する。
さらに、「875」のブロックで言及した短期間でのみ採用された「かぶせモカ」も復活。フリークをも唸らせる細やかな仕掛けは、なるほど特別仕様に違わぬ充実ぶりである。
ソールのロゴやBOXも特別仕様に。左が「1952」で右が「8179」。
極め付きとしてもうひとつ、出自にも秘密がある。実は、リリース元はレッドウィングではなく、1997年に別ブランドとして設立された〈IRISH SETTER HUNTING BOOTS アイリッシュセッター‧ハンティングブーツ〉が企画と製作を担当。あらゆる側面から見て貴重な、歴史的価値の大きいプレミアムブーツだ。
(→〈アイリッシュセッター〉の「1952」をオンラインストアで探す)
冒頭で使った“幸せな余韻”という表現に、薄れいくようなネガティブな意味合いはない。むしろ、レッドウィングは今まで以上に力強く歩みを進めている。
その根拠は枚挙にいとまがなく、例えばレッドウィング・ジャパンの2025年現在の年間売り上げは、コロナ禍のそれをあっさりと凌駕。歴史的に見ても好調な数字を記録しているという。また海外的視野で見ても、2022年のパリコレでカニエ・ウエストがリアルワーカー部門の1足を着用。再評価のムードが高まりつつある。
なにより、日本の街を歩けば一目瞭然であろう。アイリッシュセッターを皮切りに、ペコスやポストマンなど、幅広いラインアップが季節も年代も問わず洒落者の足を支えている。不屈不撓の“赤い羽根”は、今また飛躍の時を迎えているのだ。
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