FASHION

イルなレザ―をお探しならば〈イル ビゾンテ〉。 定番人気アイテムの「財布」「キーケース」「バッグ」から迫る、その魅力。

“モノ”という視点から、ブランドの歴史〜プロダクトの誕生秘話、そしてその魅力といった物語を紐解くKnowbrand Magazine。その掲げるテーマのひとつに“永く愛せるモノ”がある。では“永く愛せるモノ”とは何か? そこにはふたつの条件が課せられる。

ひとつは、“いつの時代であっても揺ぎないベーシックである”こと。刻一刻と移り変わる世の流行に左右されることのない、普遍的で不変的なデザイン性を意味する。

もうひとつは、“経年変化によって魅力を増す素材が使われている”こと。使い込む過程で付いたキズ、刻まれたシワが美しく味わい深い表情を作るのだ。

このふたつの条件を兼ね備えた素材の筆頭であるレザーにこだわり、ハンドメイドかつ全てメイド・イン・イタリーを貫くブランド〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉。
今回は、定番人気アイテムとともに、雄雄しき野牛の名を冠したブランドの妥協なきクリエティブに迫る。

野牛の如く“力強く誇り高き”
イタリアンレザーブランド
〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉とは

各種メディアのレザーアイテム特集では、もはや常連。日本全国50店舗以上を展開するため、日本生まれのブランドだと勘違いする者もいるが、生まれはイタリアのフィレンツェ。ルネサンス発祥の地として知られ、街全体が世界遺産に登録されている“花の都”で1970年、ワニー・ディ・フィリッポと妻ナディアにより創業されたのが〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉。

手製のレザー小物を友人にプレゼントしていたワニー氏が、自身の作品を製造会社に見せた際に「あまりにも独創的で生産は不可能」と断られたことに奮起し、自身でデザイン・制作・販売をスタート。口コミから人気に火が点いたイル ビゾンテに1972年、大きな転機が訪れる。フィレンツェで行われたウィメンズファッションの国際見本市「ピッティ・イマジネ・ドンナ」に初参加すると初日から注文殺到。2日目からはブースを閉めなければならないほどの反響を得たのである。これに勢いづいた夫妻のクリエイティブはますます活発化していく。

翌年からは、両サイドをレザーベルトで固定したキャンディ型のショルダーバッグ「キャンディバッグ」(1973年)。キャンバスとレザーを組み合せた3wayバッグ「マレンマナ」(1974年)。手持ちと肩掛けの2wayになるポータブルボストンバッグ「ヴァガボンダ」(1976年)を立て続けに発表。現在でもブランドのアイコンとなっているこれらの作品が、ミラノとパリの見本市でさまざまなバイヤーの目に留まり、国外へも販路を拡大。

1980年代初頭には、アメリカを代表する有名セレクトショップの数々でも展開され、そこからの5年間でパリ、ミラノに初の路面店をオープン。さらに香港、ニューヨーク、オーストラリア、ビバリーヒルズと続々店舗数を増やし、1999年には日本上陸を果たすほどの大躍進を見せる。

さて、ここで小休止。ブランド名とアイコンについても述べておかねばならない。

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ビゾンテとは、野牛(バイソン)を意味するイタリア語。同じくイタリア語でイルは英語のTHEと同義なので、繋げると“ザ・野牛”。このなんとも真っ直ぐで雄雄しい名称の通り、力強さや誇り高きイメージがブランド名とアイコンには凝縮されている。

当然品質にもこだわる。ヨーロッパ産食用牛の背中部分や、生後6ヶ月〜2年までの原皮のみを使用するなど、厳格な選定条件をクリアしなければならない。さらに皮の鞣しには植物抽出の原料のみを用いるだけでなく、鞣しからハンドステッチでの縫製まで、イタリアの国内工場で完結。こうして最高のハンドメイド・レザープロダクトが、世界中のファンの手元に届くのである。

〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム①
「Wallet ウォレット」
眉目秀麗、“ヌメ革の魅力”が
存分に味わえる大定番

以上、やや長めのイントロダクションに飽きてきたところで、いよいよ肝心のプロダクトに触れていくとしよう。トップバッターは定番中の定番「Wallet ウォレット」。なぜ、数あるラインアップの中からこのアイテムを選んだのかといえば、ブランドを象徴する“ヌメ革の魅力”を存分に感じることができるからに、他ならない。

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イルビゾンテの魅力が存分に感じられるのが、ベジタブルタンニン鞣しが施された「Wallet ウォレット」。

先述のようにイルビゾンテのヌメ革は、化学薬品を使わない植物の成分で皮を鞣すベジタブルタンニンの賜物。レザー本来の風合いが生かし、さらに仕上げにオイル処理を施すことで、独特のしなやかさと光沢感をプラス。上品な表情が大人の品格を損なうことなく、むしろ後押しする。

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素材の良さだけでなく、高い収納力も備えていることが、このオープンした開閉口からも感じられよう。

シーンや着こなしを選ばないシンプルなデザインに、開閉しやすく中身がこぼれにくいラウンドジップ仕様のグッドコンビネーション。内側のカードポケットも充実し、中央部にはしっかり紙幣と小銭入れも完備。その使い勝手の良さは「一度持ったら手放せなくなる」と誉高い。

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写真はL字の別モデル。このように美しくエイジングさせるために“あえて日光に晒す”のも育成の定番手法。

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サイドのジャバラ部分。少しずつだがヌメからキャメルへと色合いのグラデーションが見てとれる。

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見違えるほどにエイジングされたヌメ革は、革を育てる楽しさを我々に教えてくれる。

使えば使うほど手の脂を吸い、ヌメからキャメルへと変化する色合い。レザーの表面に浮かび上がる艶に漏れる嘆息、自ずと愛着も増していく。色、艶、そして雰囲気までも十人十色に変化するヌメ革は、モノ好きを強く惹きつける特別な引力を備えている。そうに違いない。

(→〈イルビゾンテ〉に関する記事はこちら)

(→〈イルビゾンテ〉の「ロングウォレット」をオンラインストアで探す)

(→〈イルビゾンテ〉の「ウォレット」をオンラインストアで探す)

〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム②
「COIN PURSE コインパース」
コンパクトで使いやすく、
何かと頼れるバイプレーヤー

はじめの一歩はロングウォレットからだったが、何につけ小型・軽量が令和のスタンダード。そこで放つ二の矢が、こちらの「COIN PURSE コインパース」。日本語に言い換えるなら、まんま小銭入れ。

財布内でかさばる小銭も煩わしさを解消し、財布自体のダメージも軽減。加えてサッと必要に応じて取り出せるクイックな挙動で、コンパクトながら頼れるバイ・プレーヤーとはまさにこのこと。

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「COIN PURSE コインパース」。個性的なフォルムの中央には、ブランドのアイコンであるビゾンテ(バイソン)の刻印。

とはいえイル ビゾンテが作るのだから、随所に一味違う試みが見え隠れ。一見複雑に思える逆三角フォルムも、スナップボタンを外して広げれば納得。実は1枚のレザーを折り畳んで作られた折り紙的発想。その中央にそっと佇むのは、ブランドのアイコンであるビゾンテ(バイソン)。

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表と裏にある小さなスナップボタンを外すと、一枚のレザーで構成されていることがよくわかる。

使い方は至ってシンプル。両サイドから内側へ押すと、ソフトクリームのコーンのような円錐形状に変化して中身が見えやすくなるので、小銭を取り出すだけ。そんな一手間もなんだか楽しい。

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シンプルで使い勝手抜群、おまけにデザイン性にも優れる。とくれば、使わぬ理由はない。

さてこのようなアイテムを日本では通常、「コインケース」と呼ぶわけだが…実は海外では通じぬ和製英語。本来のコインケースは、記念硬貨などを保管する箱を指す。ちょっとした豆知識として覚えておけば、大阪・関西万博の記念硬貨よりかは使い途もありそうだ。

(→〈イルビゾンテ〉の「コインケース」をオンラインストアで探す)

〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム③
「KEY CASE キーケース」
洗練されたミニマルなデザインに、
秘めたる機能性

携行必須アイテムの第1位・スマホを除けば、その次にくるのはウォレットとコインパース。中身は、いくらあっても困らぬ紙幣&硬貨。で、続く3番目が家や車、職場の大切なカギたち。ゆえに、これを紛失から守る「KEY CASE キーケース」の重要性は言わずもがな。

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普段使いに最適なポケットサイズの「KEY CASE キーケース」。丸みを帯びたフォルムは手にも取りやすい。

今回用意したのは、中でも指折りの人気を誇る三つ折りキーケース。定番として愛されるだけあり、フロントに配したスナップボタンをアクセントに据えつつも、内側に4連キーフックがスタンバイ。裏地の無いシンプルでミニマルな仕様で飽きること無く、一般的なカギ(約6cm)の収納にも適したサイズ感で、ポケットの中でもかさばらない。

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カーブに合わせて、さりげなく型押しされたラインが上品さを演出している。

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4連フックの補強の中敷きにも本体と同じレザーが使用され、ブランドの刻印も入る。

上記写真をご覧いただければ分かるが、左右を斜めにカットしている点も特徴。単なるデザイン処理かもしれないが、閉じた状態からフラップを開きやすくするための設計であるならば、実にユーズフル。どれもこれも目立つディテールではないが、自然と手に取りたくなる上質な仕上がりに納得。大人が求める洗練さとはかくの如し。

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〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム④
「CARD CASE カードケース」
ID・IC・名刺にクレカまで、
丸っとまとめるマルチっぷり

マネーは電子化、スマートライフが当たり前。そんな世界にあってなお、プラスチックマネー(クレジットカード)や紙の名刺は引き続き現役。そこで、大きな三角形のフラップが便箋型デザインを強調する「CARD CASE カードケース」の出番と相なる。

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デザイン性をしっかりとしたレザーの質感が支える「CARD CASE カードケース」。

スナップボタンを外して「いざ!」とフラップを開いた先に待ち構えるのは、もうひとつのフラップ。収納スペースは2室に分かれており、ICカードやクレジットカードなど使用頻度の高いカード類を分けて収納・管理できるほか、名刺も折らず曲げずにイン。ビズシーンでの活躍も約束される。

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シンプルな見た目とは裏腹に、クレジット、ID、IC、名刺まで。多くのカードを収納できる。

両端にスナップボタンを備えた外側の収納スペースは、小銭入れとしても活用可能。マルチに使用できるカードケースということで、日常生活をさりげなくサポートしてくれること請け合い。

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アクセントカラーとしてレザー小物を取り入れてみる。なんて遊びもオツなもの。

紙幣、硬貨、カギにカードに名刺と、シンプルでいながらそれぞれの用途に適した機能性を備えるイルビゾンテのレザー小物たち。形と色で個性を発揮し、遊んでみる。なんてのも楽しいではないか。

(→〈イルビゾンテ〉の「カードケース」をオンラインストアで探す)

〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム⑤
「CROSS BODY BAG クロスボディバッグ」
斜め掛けにも肩掛けにも対応。
日々に馴染むロングセラーモデル

ここまでは手に収まるサイズの定番レザー小物を取り挙げてきたが、もちろん大きなサイズの定番バッグも存在する。この「CROSS BODY BAG クロスボディバッグ」もそうだ。飽きのこないラウンドフォルムの三日月型は、男女問わず愛されるロングセラー。

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コロンとしたフォルムがなんとも愛らしい。イルビゾンテの定番「CROSS BODY BAG クロスボディバッグ」

緩やかなカーブを描くボディが体にフィットし、細身のショルダーストラップはすっきりとした印象を見る者に与える。カジュアルからパーティーまで、多様なスタイリングにも自然と馴染んでくれる汎用性の高さが魅力。

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そのサイズからは想像がつかないほど多くの荷物が収納できる。この収納力も本アイテムの利点である。

クロスボディバッグとは斜め掛けバッグの通称だが、肩掛け=ショルダーバッグとして使うのだって、もちろん正解。シンプルなデザインゆえ「肝心の収納力は?」…なんて不安もなんのその。全体にマチもしっかりとられているため、見た目以上の収納力が期待できる一作だ。

(→〈イルビゾンテ〉の「メンズ」の「ショルダーバッグ」をオンラインストアで探す)  

(→〈イルビゾンテ〉の「レディース」の「ショルダーバッグ」をオンラインストアで探す)

〈IL BISONTE イル ビゾンテ〉
定番人気アイテム⑥
「HAND BAG ハンドバッグ」
まさに“ベーシック”。
オン・オフで活躍する万能型バッグ

定番という視点からイルビゾンテを語るのであれば、もっとも“らしさ”が残る「HAND BAG ハンドバッグ」こそ、本稿の〆に相応しいアイテムであると言えよう。その容姿と魅力をひと言で表現するならば“ベーシック”に尽きる。

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まさに“ベーシック”という言葉が相応しいのが、この「HAND BAG ハンドバッグ」。

バッグの顔であるフロント部分にポケットや過剰な装飾を置くことなく、中央付近にブランドのロゴが入るのみと至って簡素。その分、触れた指先に感じるのは上質なレザーの質感。さらにサイド部分に目を落とせば縫い合わせの跡が。通常であれば見えない裏側に隠すステッチを露出させることにより、ハンドメイドならではの温もりも楽しめる。

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底部のマチが広くとられているため収納力と安定感は抜群。置いたら自立するほど。

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内部は仕切りの無い構造。かさばるサイズの物もガバっと収納できてありがたい。

写真では見えづらいが、バッグ本体を挟み込むようにホールドしているハンドルの付け根部分にも注目したい。言われなければ気付けないディテールではあるが、だからこそ光る職人の丁寧な仕事ぶり。それを文字通り支える底面はマチが広くとられており、A4サイズの資料やノートPCもすんなり収納。オン・オフ両方のシーンで活躍する万能型ハンドバッグをお探しならば、まずはこちらをお試しあれ。

(→〈イルビゾンテ〉の「メンズ」の「トートバッグ」をオンラインストアで探す)  

(→〈イルビゾンテ〉の「レディース」の「トートバッグ」をオンラインストアで探す)

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2025年、ブランド誕生から55周年。

「雨がふればどちらも濡れ、晴れればどちらも日に当たり、あなたが日焼けすれば、バッグも日に焼けます。あなたのイル ビゾンテはあなたの一部になります」

この創業者が遺した言葉の通り、タフであり続けながら手触りは柔らかく、そして色合いは深く、刻まれたシワと艶で磨かれ、表情豊かに変わっていくイル ビゾンテのレザープロダクト。時をともに歩み、育っていく自分だけの逸品。その様はヒップホップ・スラングのイル(非常に素晴らしい)とも同義。こうしてイルなビゾンテは、さらに力強く前へと突き進んでいく。

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