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クリエイターズインタビュー

D.I.Y.のスペシャリスト
「GELCHOP」モリカワ氏が大切にしてきたモノとは。

2000年に結成後、さまざまなアパレルブランドや有名ショップの内装・オブジェなどを手がける3D造形ユニットGELCHOP。今回はメンバーであるモリカワ リョウタさんに、普段は聞くことができないモノづくりのルーツや、D.I.Y.の楽しみ方などをお伺いしてきました。 (2017年8月29日作成)

どうせなら、楽しみながらモノづくりをしたい。

本日はお時間いただき、誠にありがとうございます。今日はクリエイターとしてさまざまなメディアなどでも注目されているGELCHOPモリカワさんに、モノづくりにまつわる魅力やこだわり、楽しみ方をお伺いしたいと思っています。ぜひ宜しくお願い致します。まずはGELCHOPについてお伺いしたいのですが、いつ頃からどのような活動をされていらっしゃるのでしょうか?

GELCHOPをはじめて名乗ったのは、2000年。20代の頃は、バイトして貯めたお金で旅に出たり、作品を作ったり、割と好きなことばっかりやっていたんです。でも30代も近づいて、しっかり働かないとヤバイなと(笑)。どうせやるなら「好きなことをやろう」「ラクに働こう」と考えて、造形の道で食べていくことに決めました。今思うと安易ですし、全然この道もラクじゃなかったですが…。現在は、依頼を受けて作ることと、自分たちで生み出したアイテムを販売する2つの軸で仕事を進めていますね。

GELCHOPさんといえば他とは違う独創的な作風が特徴ですが、モノづくりを進める上で大切にされていることはあるのでしょうか?

「楽しみながら作る」「他人がやらないことをやる」。これに限りますね。あるモノとモノを組み合わせると、従来とは違う使い道が見えてくるときがあるんです。たとえば犬のぬいぐるみにモップの柄をつけてみたら掃除道具になるんじゃないか? とか、そんなことばかり考えています。身の回りに溢れているモノを使って、「見慣れているんだけど、見たことがない」という感覚を引き出すのが好きですね。それから、バカバカしいこと程、真面目にクオリティーを追求しますね(笑)。

たしかに、今おじゃましている工房内にも、ちょっとフシギな雰囲気のモノがチラホラありますよね(笑)。この美少女フィギュアのグラスとか…。こういったアイデアはどこで思いつくのですか?

いいでしょコレ(笑)。だいたいは通勤中、クルマの中が多いですね。そこでひらめいたアイデアをメンバーに話して、そこからブラッシュアップしていくというのがいつもの流れです。もともと性格が天邪鬼なので、普段の生活でも文句ばっかり(笑)。「もっとこうすればいいのに」「こうなれば面白いのに」っていうどうでもいいわがままを、僕たちなりの美学と技術の無駄遣いでカタチにする方法を考えていると、どんどん盛り上がってくる。いたずらを思いつく感じと一緒。常識的な着地点じゃ無い事に技術を使えば、見たことがないモノが見れるかもしれないし。

D.I.Y.は自由。
徐々にカタチになっていくのが面白い。

GELCHOPさんはプロとして制作されていますので、正確にはD.I.Y.ではないと思うのですが、あえてD.I.Y.に対する想いやその面白さをお伺いしてもよろしいでしょうか?

D.I.Y.の魅力は、すべて自由にできることだと思います。ざっくりとしたイメージで作り始めて、手を動かしながら試行錯誤してディテールを詰めていく。そうして徐々にカタチが見えていくのが本当に楽しいと思います。

月イチでD.I.Y.なものづくり。をコンセプトに雑誌POPEYEで連載している、「レッツD.I.Y.」で発表された作品たち。

有楽町 ATELIER MUJIにて開催された展覧会では無印良品の商品を利用し、機能とデザインを併せ持つ新しいプロダクトにD.I.Y.した。

GELCHOPのオンラインストアでも購入できるFRPで作られたオリジナルプロダクトたち。

今でこそ仕事としてモノづくりをしていますが、やっぱり根底には「ないものは自分でつくる」という考えが強く残っています。僕たちがD.I.Y.って言葉を使っているのはD.I.Y.精神のこと。自分たちのやり方で自分たちの理想をカタチにすることを楽しむ、それにつきると思います。

このブランドとの出会いが、
仕事に対する考えを変えてくれた。

話は変わりますが、モリカワさんが大切にされているアイテムを教えていただいてもよろしいでしょうか。

GENERAL RESEARCHのジャケットです。20年近く前のモノで、「毎日着てます」とか「勝負のときに着ます」みたいな感じでもなく、普段気が向いたときに着ているものなのですが、ずっと愛用していますね。

ちょっと意外でした。実は工具とか刃物とか、そんな仕事に関わるモノが出てくるのかなって勝手に想像していました。

もちろん仕事道具で長く愛用しているモノもあるのですが、実はこのジャケットは自分の人生観や仕事に対するあり方を変えてくれたモノで、そういった意味でも何かひとつ選ぶとなるとコレかな、と。

気になります。どんなエピソードがあるのでしょうか?

20代は芸術家みたいなモノに憧れていました。凄く狭い視野で自由であることを模索していたように思います。先の見えない状況の時にGENERAL RESEARCHのエキシビションのお手伝いをさせてもらう機会を頂いたんです。その時に小林節正さんに見せてもらった、自分の見てきたモノとは全く違う景色に大きな衝撃を受けたんです。作ること、表現することの目的も方向も、不自由ななかで自由を求めていた事も、モヤモヤしていたものを180度切り替えるぐらいのことを気付かせてくれた、まさに人生の転機をつくってくれた大切な一着です。

なるほど。ある意味、GELCHOPさんの今をつくったアイテムということになるんですね。今日はモリカワさんの想いやD.I.Y.についてお伺いできて本当に楽しかったです。ありがとうございました。

こちらこそありがとうございました。ぜひ、皆さんも自分の手を動かして何かを生み出す楽しみを経験してみてください。

リコライフでは、これからも「あたらしいより、あなたらしい」をテーマに、気になる人々にインタビューを行っていきます。普段は聞けないような裏話も満載ですので、ぜひ次回を楽しみにお待ちください。

INTERVIEW GUEST
  • 3D造形ユニット
    GELCHOP(ゲルチョップ)

    2000年に結成。モリカワ リョウタ、オザワ テツヤ、タカハシ リョウヘイ、3人の工作好きによって活動を続ける3D造形グループ。ハンドワークで、イメージと現実の世界をつなぐ、立体というカテゴリーのもと、多岐に渡って活動。パブリックスペースのアートワーク、オリジナルプロダクト、はたまた、玩具、農作物、車、建築、エネルギー、コミュニティーにいたるまで、”つくる”ということを”D.I.Y.”精神をもって探り、手を汚す日々を過ごす。
    www.gelchop.com

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