キャンプでは、「自然の中でおいしいご飯を食べること」が醍醐味のひとつと言えます。炊きたての白米を準備できれば、キャンプ飯の幅が広がるでしょう。
しかし、炊飯に難しいイメージがある方や、過去に炊飯に失敗してしまった経験がある方もいるかもしれません。
この記事では、キャンプで炊飯する際の道具や材料を紹介したうえで、初心者向けにおいしいご飯の炊き方を紹介します。鍋や飯盒(はんごう)、メスティンなどのキャンプ用品が気になったら、〈2nd STREET セカンドストリート〉の実店舗やオンラインストアをぜひご利用ください。
なお、以下の記事では、キャンプを楽しむアイデアをたくさん紹介しています。より充実したキャンプにするために、あわせて参考にしてください。
キャンプで炊飯する際の道具と材料

まずは、キャンプでご飯を炊く際に必要な道具・材料を紹介します。
鍋・飯盒・メスティン(ライスクッカー)など
キャンプでのメインの炊飯道具として、鍋・飯盒・メスティン(ライスクッカー)が挙げられます。それぞれの概要は、以下の通りです。
| 鍋 | 鍋の中でも、キャンプの炊飯で使われるのは、土鍋やダッチオーブンなどです。とくに土鍋は、ふっくらとおいしいご飯を炊けることが特徴。ダッチオーブンは、重さのある蓋が付いた鋳鉄製の鍋で、圧力鍋のように食材の旨味を引き出せるのがメリットです。最近は鉄製やステンレス製の素材もあります。 |
| 飯盒 | 飯盒は、キャンプをはじめとするアウトドアシーンでよく使われる炊飯道具です。炊き上がりがムラになりにくく、ご飯に甘みが出るのが特徴。つり手が付いており、焚き火でご飯を炊く場合でも扱いやすいでしょう。 |
| メスティン | メスティンとは、熱伝導率が高いアルミ製の飯盒のことです。メスティンを含め、炊飯を目的とした調理器具をまとめて「ライスクッカー」と呼ぶこともあります。炊飯で失敗しにくいため、キャンプ初心者の方にもおすすめです。 |
次章「初心者でも簡単!キャンプでのご飯の炊き方」で紹介する道具別の炊飯手順も参考に、鍋・飯盒・メスティンの中から自分に合う道具を選ぶとよいでしょう。
なお、電源がないキャンプサイトでは、ご飯を炊く際に一般的な炊飯器は使えません。
バーナーや燃料
キャンプでの炊飯には、火を起こすためのバーナーやガスコンロ、ポケットストーブなどに加え、燃料となるガスボンベや固形燃料なども必要です。
「キャンプらしく焚き火で炊飯してみたい」という方は、焚き火に必要な道具や火起こしの手順について、以下の記事を参考にしてください。
耐熱グローブ
鍋や飯盒、メスティンは、加熱すると高温になります。
取り扱う際にやけどをしないよう、耐熱グローブや軍手を準備してください。耐熱温度が200度以上あるものだと安心です。
なお、煤(スス)などが付くこともあるため、汚れてもよいもの・汚れを落としやすいものにしましょう。
お米と水
必要な回数・人数分のお米と水を忘れずに用意しましょう。
キャンプでの炊飯は、お米を研ぐ必要のない無洗米がおすすめです。無洗米は、キャンプで使う水の量を減らせるほか、とくに冬のキャンプでは冷たい思いをしなくて済むメリットがあります。
冬キャンプを予定している方は、寒さ対策について以下の記事も参考にしてください。
初心者でも簡単!キャンプでのご飯の炊き方

炊飯に必要な道具や材料が揃ったら、実際にご飯を炊いてみましょう。
ここでは、鍋・飯盒・メスティン(ライスクッカー)での炊飯手順をそれぞれ紹介します。
鍋で炊飯する場合
鍋でのご飯の炊き方は、以下の通りです。
- お米を研ぐ、または無洗米を用意する
無洗米でない場合は、お米のほこりやゴミを落とすため、水が透明になるまでしっかりと洗います。 - 鍋にお米と水を入れる
お米と水の量のバランスに関しては、次章「キャンプで失敗せずにおいしくご飯を炊く4つのコツ」をご覧ください。 - 蓋をしてお米を水に浸しておく
おいしく炊飯するためには、すぐに火に掛けるのではなく、一定時間お米を水に浸しておきましょう。夏場は30分程度、冬場は60~90分程度が目安です。 - 鍋を火に掛ける
最初は中~強火にし、沸騰してきたら一度蓋を取って手早く全体を混ぜます。その後蓋をし、弱火でさらに10分ほど炊きましょう。 - 火を止めて蒸らす
10~15分程度蒸らして完成です。土鍋やダッチオーブンの場合は鍋に厚みがあるため、温度を下げずに蒸らせます。薄手の鍋を使用する場合は、タオルなどに包みながら蒸らすのがおすすめです。
飯盒で炊飯する場合
飯盒でのご飯の炊き方は、以下の通りです。
- お米を研ぐ、または無洗米を用意する
一般的な飯盒は、「本体・中蓋・外蓋」の3つに分かれます。中蓋のすり切りで2合分、外蓋で3合分と、簡単にお米の量を量れるのが特徴です。 - 飯盒にお米と水を入れる
飯盒は、本体の内側にどこまで水を入れればよいか目盛りが付いているものもあります。お米を入れた状態で、2合なら下の目盛り、4合なら上の目盛りが水を入れる目安です。目盛りがない場合は、次章「キャンプで失敗せずにおいしくご飯を炊く4つのコツ」より、適切な分量をご確認ください。 - 外蓋をしてお米を水に浸しておく
鍋の場合と同様に、お米を水に浸しておきましょう。 - 飯盒を火に掛ける
最初は中火に掛け、沸騰して吹きこぼれてきたら弱火にします。炊飯を開始してから吹きこぼれるまで5分程度なので、火に掛けてからは目を離さないようにしてください。 - 火を止めて蒸らす
お米が炊けた香りや、「チリチリ」といった音がしてきたら火を止めます。火から下ろしたら飯盒をひっくり返し、10~15分程度蒸らしましょう。ひっくり返すことで、内部に残った水分が全体にバランス良く馴染むとされています。ただし、飯盒の種類によってはひっくり返すと危険な場合もあるので、説明書等をよく読んだうえで扱ってください。
メスティン(ライスクッカー)で炊飯する場合
メスティン(ライスクッカー)でのご飯の炊き方は、以下の通りです。
- お米を研ぐ、または無洗米を用意する
メスティンで炊飯可能な量は、基本的に2合くらいまでです。ソロキャンプの方やデュオキャンプの方に向いているでしょう。 - メスティンにお米と水を入れる
用意したお米と水をメスティンに入れます。 - 蓋をしてお米を水に浸しておく
鍋や飯盒の場合と同様に、お米を水に浸しておきましょう。 - メスティンを火に掛ける
沸騰すると蓋が持ち上がってくるので、近くにある石などを乗せて重しにします。細長い形のメスティンは、全体に火が当たるように、たまに本体を動かすとよいでしょう。 - 火を止めて蒸らす
お米が炊けた香りや、「パチパチ」といった音がしてきたら火を止めます。火から下ろしたメスティンをひっくり返し、タオルなどで巻いて保温しながら蒸らしましょう。10~15分程度経ったら完成です。
キャンプで失敗せずにおいしくご飯を炊く4つのコツ

ご飯をさらに上手に炊けるよう、キャンプでの炊飯のコツを4つ紹介します。
お米と水の量に関するコツ
キャンプでご飯を炊く際は、お米1合(180ml/150g)に対し、水の量は200~220ml程度が目安となります。無洗米を使用する場合は、水の量を少し多めの220~230ml程度にするのがポイントです。
ただし、上記はあくまで目安なので、「硬めのご飯が好き」「料理に合わせて柔らかめのご飯を炊きたい」など、好みや目的に合わせて水の量を調整しましょう。
お米を水に浸す際のコツ
お米を水に浸してから炊くと、芯が残りにくくふっくらとしたご飯ができます。
しかし、夏場は水に浸けたお米を放置することで、雑菌が繁殖しやすくなるデメリットもあります。お米を水に浸しておく際は、日陰やクーラーボックスの中などに置くことが大切です。
火加減に関するコツ
キャンプで炊飯が成功するかどうかは、道具選びではなく火加減で決まります。
基本は、火力が安定するバーナーやガスコンロを使うのがおすすめです。また、固形燃料を使うと、自由に火力調節はできないものの、点火後はほったらかしにできるメリットがあります。
一方、焚き火での炊飯は火加減の調整が難しく、初心者は失敗しやすいため注意が必要です。
慣れるまでは途中で蓋を開けてもOK
火に掛けすぎると、水分がなくなってご飯が焦げてしまいます。
ご飯の炊き加減は火力や風の状況などでも変わるので、不安になったら途中で中身を確認するとよいでしょう。本来は、内部の圧力・温度の低下を防ぐために蓋を開けずに炊飯しますが、1~2回程度かつ短時間なら、蓋を開けても問題ないとされています。
ただし、炊き上がってから蒸らし終わるまでは、蓋は取らないようにしてください。
まとめ
今回は、鍋・飯盒・メスティン(ライスクッカー)を使ったキャンプでのご飯の炊き方を紹介しました。お米を水に浸してから炊くことや、火を止めた後にしっかりと蒸らすことなど、基本のポイントを押さえれば初心者でも簡単に炊飯可能です。
また、鍋・飯盒・メスティンは、炊飯以外の料理にも活用できるので、キャンプの予定がある方は用意しておくことをおすすめします。
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