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チャイルドシートを前向きにするのはいつからが適切?

チャイルドシートは、6歳未満の子どもが車に乗る際に、必ず着用しなければならないアイテムです。万が一、事故にあった際に赤ちゃんや子どもの身体を守るうえで重要な役割があります。

チャイルドシートには、後ろ向きと前向きの2パターンがあり、月齢や体格に合わせて適した仕様が異なります。なかには、後ろ向きから前向きに切り替えるタイミングがわからない人もいるでしょう。本記事では、チャイルドシートを前向きに切り替える時期はいつからが適切か解説します。

チャイルドシートを前向きにするのはいつから?

チャイルドシートを前向きにするのはいつから?

生後間もない赤ちゃんがチャイルドシートを着用する際は、後ろ向きタイプが適しています。しかし、後ろ向きだと赤ちゃんの顔が見えず、「前向きにしたい」と考える人も少なくありません。

チャイルドシートを前向きに切り替える際は、タイミングを見誤ると大変危険です。ここでは、チャイルドシートの安全基準を考慮しつつ、前向きにするのはいつからが適切なのかを解説します。

チャイルドシートを前向きにするタイミング

小さな子どもをチャイルドシートに乗せる際、前向きは何故ダメか疑問に思う人もいるでしょう。

新生児から1歳くらいまでの赤ちゃんは、骨格がまだ発達していません。そのため、前向きのチャイルドシートを使用すると、前方から衝撃を受けた際に頭が飛び出て大怪我をしてしまう可能性があります。

赤ちゃんへの被害を最小限に抑えるには、背中全体で衝撃を受け止められる後ろ向きのチャイルドシートを着用することが重要です。

チャイルドシートをいつまで後ろ向きで使用するかは、製品の安全基準によって異なります。旧安全基準(R44)の製品の場合は体重が基準となっており、9kg未満までは後ろ向きが適切です。月齢だと12ヶ月頃までが一般的ですが、8ヶ月頃から9kgを超えるケースもあるため、体重を確認したうえでチャイルドシートの向きを検討しましょう。

一方で、新安全基準(R129)の製品の場合は、身長と月齢が基準です。後ろ向き装着に適した期間は、身長76cm未満かつ15ヶ月未満までとしています。たとえば、15ヶ月を超える赤ちゃんでも身長が76cm未満であれば、前向きに切り替えられません。ただし、製品によって違いがあるため、説明書を確認したうえで使用しましょう。

チャイルドシートの安全基準

従来のチャイルドシートの安全基準は、R44が適用されていました。しかし、現在はより安全性を高めるための新安全基準であるR129へと移行が進んでいます。

現在、流通しているチャイルドシートはR44とR129が混在している状況です。すでにR44の製品を使用している場合でも、R129に交換する必要はありません。ただし、安全基準によって前向きに切り替えるタイミングが異なるため、適用されている基準を説明書で確認してから使用しましょう。

前向きにする時期は法律で定められていない

チャイルドシートを前向きにする時期について、法律で厳密に「いつから」と定められているわけではありません。ただし、道路交通法71条の3第3項により、6歳未満の子どもを自動車に乗せる場合は、チャイルドシートの着用が義務付けられています。

そもそも、チャイルドシートは、赤ちゃんや子どもの安全を守る重要なアイテムです。着用を怠れば、万が一事故が発生した場合に、大怪我をしてしまう可能性があります。子どもと一緒に安全で快適なドライブを楽しむためにも、チャイルドシートを適切に使用するようにしましょう。

乳児期はチャイルドシートを後ろ向きにすべき?

乳児期はチャイルドシートを後ろ向きにすべき?

先述した通り、乳児は骨格が未発達であるため、前方から衝撃を受けた際に首や頭に大きな負荷がかかる可能性があります。衝撃を分散するためにも、チャイルドシートを後ろ向きにしたほうが効果的です。

成長に伴い、首の筋肉や骨格が安定してくると、前向きに着用できるようになります。チャイルドシートを前向きにするタイミングについて、何歳からと正式には決められていませんが、一般的には、体重が10kgを超えた頃が切り替えるタイミングといえるでしょう。

なお、アメリカでは2歳未満の子どもは後ろ向きで着用することを推奨している州もあります。新安全基準では、身長や月齢を基準にしており、あまり早いタイミングで前向きに切り替えると、安全性が低下する可能性もあるので注意しましょう。

使用しているチャイルドシートの安全基準を確認したうえで、体重や身長、月齢などを考慮しながら適切に着用する向きを切り替えることが重要です。

チャイルドシートを前向きにする際の注意点

チャイルドシートを前向きにする際の注意点

体重や身長、月齢などの条件を満たせばチャイルドシートを前向きに使用できます。ただし、前向きで着用する際は、以下で紹介する6つの注意点を把握しておきましょう。

後ろ向きのほうが安全性が高いことを理解する

チャイルドシートは、前向きよりも後ろ向きに着用するほうが、背中全体に衝撃を分散しやすくなります。スウェーデンでは、可能な限り後ろ向きで着用することが推奨されており、近年は日本でも欧州の基準が重要視されています。

子どもが成長すると、早く前向きにしたいと考える人もいますが、安全性を十分考慮して、製品の適応期限ギリギリまでは後ろ向きで使用しましょう。

たとえば、R129の安全基準が適応されている製品の場合、身長76cm未満かつ月齢15ヶ月未満は後ろ向きで使用するように定められています。月齢が15ヶ月を過ぎたからといって慌てて前向きに切り替える必要はありません。身長も条件を満たしたことを確認してから、前向きに切り替えましょう。

いつまで後ろ向きで使えるかわからない場合は、製品に付属されている説明書を読んで、正しく使用することが大切です。

正しい方法で取り付ける

チャイルドシートの取り付け方は、シートベルト型とISOFIX型の2種類があります。

シートベルト型は、チャイルドシートの指定された場所にシートベルトを通して固定する方式です。シートベルトのねじれや緩みがないか確認したうえで、しっかりと固定しましょう。

一方で、ISOFIX型は、チャイルドシートに備わっているアンカーと自動車側の金具を連結させる方式です。固定金具は、緩みがないようにしっかりと奥まで差し込みましょう。

なお、取り付け方は製品によってさまざまです。誤った取り付け方をすると、ぐらついたり緩んだりするため、事前に取扱説明書を必ず確認しましょう。

チャイルドシートは後部座席に取り付ける

チャイルドシートは、原則として後部座席に取り付けることが推奨されています。これは、助手席に取り付けるとエアバッグが作動した際に、子どもを圧迫して重大な衝撃を与える可能性があるためです。

子どもの世話をすることを考えると、助手席に取り付けたほうが便利に感じますが、安全性を最優先するように留意しましょう。また、歩道側に位置する左後部座席に取り付けると、子どもの乗せ降ろしがスムーズです。

子どもを正しく着座させる

チャイルドシートを正しく取り付けても、子どもの着座方法が適切でなければ安全性を確保できません。

新生児を乗せる際は、座面のもっとも深い部分にお尻が乗るようにそっと座らせましょう。座る位置がずれると、身体に負荷がかかるので注意が必要です。幼児や児童を乗せる際は、ぐずってシートから身体がずれないように注意しましょう。特に、遊びながら座ると安全性能が低下します。

子どもがチャイルドシートを嫌がる場合は、自宅でくつろぐ際に活用して慣れさせるとよいでしょう。また、おもちゃやぬいぐるみなどを取り付けて、快適に過ごせる環境を整えることも重要です。

ハーネスの調整を適切に行う

チャイルドシートを安全に使うには、ハーネス(肩ベルト)を正しく装着することも重要です。ハーネスと身体の間に隙間が空いていたり、よじれていたりすると、身体が固定されず抜けてしまう可能性があります。

固定されていない状態で事故が発生すれば、チャイルドシートの効果を十分に発揮できず、子どもを衝撃から守れません。

また、コートなどの衣類を着た状態だと、ハーネスが緩んでしまいます。上着を脱がせてから、チャイルドシートに乗せるようにしましょう。

シートの安全性を定期的に確認する

チャイルドシートは使用している間に、緩んでしまう可能性があります。そのため、定期的に緩みがないか状態を確認するようにしてください。

また、チャイルドシートには耐用年数があります。製品によって年数は異なりますが、5~10年程度が一般的です。古くなったチャイルドシートは不具合が発生したり安全性が低下したりする可能性があるため、新しいものに買い換えることをおすすめします。

安全性を考慮したチャイルドシートの選び方

安全性を考慮したチャイルドシートの選び方

チャイルドシートを購入する際は、安全性が高いものを選ぶことが大切です。ここでは、安全性を考慮したチャイルドシートの選び方を解説します。

国際基準に適合したチャイルドシートを選ぶ

チャイルドシートは、乳幼児の安全を確保するうえで欠かせないアイテムです。国土交通省でも、安全性の高いチャイルドシートを評価する「チャイルドシートアセスメント」を公表しています。

安全性の高いチャイルドシートには、古くから交通安全対策に力を入れているヨーロッパの安全基準(Eマーク)が設けられています。従来は、前後の衝突試験にクリアした旧安全基準(R44)が普及していました。現在は、前後に加えてドア側からの衝撃からも保護できることを示す、より安全性の高い新基準が適用されています。

そのため、チャイルドシートを選ぶ際は、「Eマーク」が備わっていることや「R129」に適合しているかを確認するようにしてください。

年齢・体重・身長に適したものを選ぶ

チャイルドシートは、製品によって適した年齢や体重、身長が異なります。たとえば、新生児~1歳頃までは、乳児専用や乳児・幼児兼用タイプを使用しなければなりません。これらのチャイルドシートは、後ろ向きを推奨するものが多く、身体を包み込むように設計されているため、より安心して使用できます。

1歳頃~4歳頃までは、乳児専用や幼児・学童兼用タイプがおすすめです。幼児・学童兼用タイプは、長期間使えるためコストパフォーマンスが高い点も魅力といえます。

3歳~11歳頃の子どもには、「ジュニアシート」とも呼ばれる「学童用」を使用しましょう。成長に合わせて座面を調整しながら使用するタイプなので、身体が大きくなってからも活用できます。

先述した通り、道路交通法では6歳未満の子どもに対してチャイルドシートの着用が義務付けられています。しかし、6歳を超えても大人のシートベルトが使えるようになるまでは、チャイルドシートを着用したほうが安全です。いつまで着用するべきかわからないときは、身長150cmを目安にするようにしてください。

ISOFIX(アイソフィックス)固定対応モデルを選ぶ

チャイルドシートの固定方式には、シートベルト型とISOFIX型の2種類があります。シートベルト型よりも、車の座席に直接固定できるISOFIX型のほうが簡単に取り付け可能です。取り付けミスも軽減できるため、安全性を考えるとISOFIX型が安心でしょう。

ただし、ISOFIX型は対応している車種にしか装着できません。事前に、対応車種かを確認してから購入しましょう。

安全性が高いチャイルドシートのメーカー4選

安全性が高いチャイルドシートのメーカー4選

チャイルドシートは、国内外を問わずさまざまなメーカーで販売しています。ここでは、安全性が高いチャイルドシートのメーカーを4つ紹介します。

<Combi コンビ>

コンビは、国産のベビー用品メーカーのなかでも人気が高いブランドです。チャイルドシートのヘッドクッションに独自開発の素材「エッグショック」を採用しており、小さな振動もしっかりと吸収します。

また、安全性が高いR129に対応したモデルが豊富な点も魅力です。4歳まで後ろ向きで着用できるモデルもあるため、いつから前向きにするか悩んでいる人にもおすすめのメーカーといえるでしょう。

そのほか、車内で眠った赤ちゃんを起こさずに移動できる「おやすみキャリーモード」が備わったタイプもあります。

<Aprica アップリカ>

アップリカも、コンビと並ぶ人気の国産ベビー用品メーカーです。小児科医を含む専門家と研究開発を行っており、国産メーカーのなかではもっとも早く新安全基準であるR129に対応しました。

大きな特徴は、独自に開発したベッド型チャイルドシートを販売している点です。生後6ヶ月頃までは横向きで使用できるので、いつから前向きにするべきか悩む場合にも使いやすいでしょう。

また、衝撃吸収性の高いクッションや通気性に優れた素材を採用したチャイルドシートも豊富にあります。そのほか、ゆとりのあるシートを採用しており、成長してからも使いやすいアイテムを探している人におすすめです。

<Joie ジョイー>

ジョイーは、交通安全を重視する国が多いヨーロッパの安全基準をクリアしたイギリス発のブランドです。世界中で愛用者が多く、シンプルなデザインが高く評価されています。

また、コストパフォーマンスの高さも魅力で、できるだけリーズナブルなチャイルドシートを探している人におすすめです。安全性にも定評があり、18kgまで後ろ向きで使えるタイプもあります。いつから前向きにするか悩んだら、長く使えるジョイーの製品を検討してみるのもよいでしょう。

<AILEBEBE エールベベ>

エールベベは、50年以上の歴史を持つカー用品メーカーの「カーメイト」が展開するチャイルドシートブランドです。

赤ちゃんの乗せ降ろしに役立つ360度の回転式チャイルドシートが特徴で、品質の高さにも定評があります。前向き装着に帰る際にも取り付け直す必要がなく、いつから変更すべきかわからないという人にも扱いやすいでしょう。

また、購入日から3~4年間の製品ロング保証や無料点検・修理、交換など、独自の「トリプル特典」が備わっているため、安心して使用できます。

まとめ

身体が未発達な乳幼児が家族にいる場合、万が一に備えて安全に使用するためにも「後ろ向き」にチャイルドシートを設置することが大切です。身長や体重、年齢が基準を満たすのであれば前向きで使用して問題ないですが、基準に満たない場合は後ろ向きで着用したほうがよいでしょう。

前向きに着用できる時期は、製品によって異なります。事前に取扱説明書をよく読んでから、正しく着用するようにしてください。

チャイルドシートの購入を検討している人は、リユースショップ・リサイクルショップの活用がおすすめです。取り揃えている商品のなかには、新品同様の製品をリーズナブルな価格で購入できる可能性があります。

全国に850店舗を超える実店舗とオンラインストアを運営する〈2nd STREET セカンドストリート〉でも、チャイルドシートを取り揃えています。チャイルドシートをお探しであれば、購入を検討してみてはいかがでしょうか。


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Nakazima

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ジャンルを問わず、さまざまな情報を執筆するWebライターです。 リサーチ好きでお得な商品を探しに出かけることもしばしば。趣味を生かしながら、生活のヒントになるような記事をお届けしたいと思っています。

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