洗濯機は日常的に使用する家電であり、手入れを怠っていると洗濯槽に汚れがたまります。この汚れは、洗剤のカスや洋服の繊維などであり、清潔に保っていないと、カビや雑菌などが発生してしまうでしょう。
本記事では、洗濯機の槽洗浄のやり方や掃除のタイミングなどを解説します。また、洗剤の種類やクリーナーを使用する際の注意点も紹介するので、洗濯槽の掃除に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
洗濯機の槽洗浄のやり方

洗濯機の槽洗浄のやり方は、「槽洗浄コース」の有無によって異なります。以下では、槽洗浄コースが搭載されている・されていない場合の洗浄方法について見ていきましょう。
槽洗浄コースを使用した洗濯槽の洗浄方法
槽洗浄コースは、洗濯槽の掃除に特化しており、全自動で汚れやカビを落とせる便利な機能です。
槽洗浄コースを活用して掃除する際は、「洗濯槽クリーナー」を用意しましょう。必要なものはこれだけで、ほかに用意すべきアイテムはありません。使い方も簡単であり、空の洗濯槽にクリーナーを投入して、「槽洗浄コース」を選択するだけで自動的に洗浄が始まります。
槽洗浄コースの内容は、メーカーや機種ごとに異なりますが、一般的に「短時間コース」と「長時間コース」の選択が可能です。たとえば、日立は「3時間コース」「11時間コース」、パナソニックは「約30℃槽洗浄コース」と「槽洗浄」が備わっています。汚れの状態に合わせて、適したコースを選ぶようにしましょう。
槽洗浄コースがない場合の洗濯槽の洗浄方法
古いモデルの洗濯機や洗濯槽に穴が空いたタイプの全自動洗濯機は、槽洗浄コースが搭載されていないケースがほとんどです。これらの洗濯機を使用している場合は、市販の洗濯槽クリーナーを使用するようにしましょう。
洗浄時は、洗濯槽にお湯を溜めてから洗濯槽クリーナーを投入します。分量はパッケージに記載されているため、事前に確認したうえで適量を使用するようにしてください。次に、通常の「洗い」運転を行ってから、洗濯槽内の水を捨てずにそのまま2~3時間つけ置きします。
つけ置きが終了したら、再度「洗い」運転を3回ほど繰り返しましょう。最後に「標準コース」で回してすすぎ・排水を行えば完了です。
洗濯槽を洗浄する理由と掃除のタイミング

なぜ洗濯槽を掃除する必要があるのか、疑問に感じている方も多いでしょう。理由を知ることで、洗濯槽の掃除がいかに重要かわかるようになります。
また、効果的に洗浄するには、適切な頻度を知ることが重要です。以下では、洗濯槽を洗浄する理由やタイミングを解説します。
洗濯槽を洗浄する理由
日常的に使用する洗濯槽には、少しずつ衣類の繊維や洗剤のカスがたまります。さらに、洗濯槽は湿気がたまりやすい場所であり、汚れを放置すると黒カビや雑菌が繁殖するので注意が必要です。
洗濯槽が汚れた状態のまま洗濯をすると、衣類に悪臭や汚れが移る可能性があります。体質によっては、肌荒れやアレルギーを引き起こす可能性もあるでしょう。
また、洗濯槽に付着した汚れは、洗濯機のパフォーマンス低下も引き起こします。そのまま使用し続けると、洗浄力が下がるだけでなく故障の原因にもなるため、定期的に掃除を行うようにしましょう。
洗濯槽の掃除のタイミング
洗濯槽に汚れがたまると、洗濯物に茶褐色や黒っぽい汚れがつきやすくなります。また、洗濯機から悪臭が発生している場合は、洗濯槽に汚れが付着しているサインです。汚れや臭いがある際は、洗濯槽を掃除するタイミングといえます。
洗濯槽の使用頻度が高い家庭では、「月に1回」の掃除が理想とされています。なお、使用頻度が少ない場合も定期的な掃除は欠かせません。洗濯機を一度でも使用すれば湿気がたまり、カビが発生する可能性があります。使用頻度にかかわらず、汚れや臭いが生じた場合は、すぐに洗濯槽を掃除するようにしましょう。
洗剤(洗濯槽クリーナー)の種類と使用する際の注意点

洗剤(洗濯槽クリーナー)にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。槽洗浄をする際は、状況に合わせて洗剤を選ぶことが大切です。
以下では、洗濯槽クリーナーの種類や使用する際の注意点を解説します。
洗濯槽クリーナーの種類
洗濯槽クリーナーを大別すると、「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」の2パターンに分けられます。ハイターに代表される塩素系漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする洗剤です。洗浄力が強く、汚れを分解して落とします。
一方で、オキシクリーンに代表される酸素系漂白剤の主成分は、過炭酸ナトリウムです。泡の力で汚れを落とす仕組みで、衣類や肌への刺激が少ない点が特徴といえます。
なお、掃除に役立つアイテムとして、重曹やクエン酸、セスキ水をイメージする方も多いでしょう。これらは、洗浄力が弱いため、洗濯槽内のカビや汚れの掃除には適していません。また、洗剤なしで洗っても汚れは落ちないため、適した洗濯槽クリーナーを活用するようにしましょう。
洗濯槽の掃除方法については、以下の記事も参考にしてみてください。
洗濯槽クリーナーを使用する際の注意点
洗濯機のメーカーによって、洗濯槽クリーナーの使用を推奨していないケースがあります。もし使用した場合、故障してしまう可能性もあるため、事前に取扱説明書を確認するようにしてください。
塩素系クリーナーを用いた洗浄時に、酸性タイプの製品と混ぜると有毒ガスが発生します。安全に掃除を行うためにも、塩素系クリーナーは単体で使用しましょう。また、長時間コースで洗浄する際は、換気を十分に行う必要があります。
酸素系クリーナーは、過剰に投入すると大量の泡が発生する可能性があり、洗濯機が故障する原因になります。そのため、洗浄時は分量を守るようにしましょう。
洗浄を途中でやめてもいいの?洗濯機の槽洗浄の疑問

槽洗浄を始めたけれど、想定以上に時間がかかるため、途中でやめたいと思う方もいるでしょう。ここでは、洗濯機の槽洗浄に関するよくある疑問を2つ解説します。
槽洗浄コースを途中でやめたい
結論からいうと、槽洗浄コースを途中でやめたい場合は中断しても問題ありません。
ただし、槽洗浄中は、洗濯槽のなかに汚れた水がたまっています。このまま洗濯を進めると衣類に汚れが付着するので、必ず水を流しましょう。槽洗浄コースを停める際は、まず「停止」ボタンを押します。槽洗浄コースが中断したら、「すすぎ」または「排水」のみのコースを行ってください。
槽洗浄をしても黒いカスが出続ける
何度も槽洗浄を繰り返しても黒いカスが出続ける場合は、洗濯槽の裏側や見えない部分に黒カビがこびりついている可能性があります。
通常の洗浄では落とせない汚れは、洗濯機掃除のプロに依頼して洗浄してもらったほうがよいでしょう。放置してしまうと、悪臭の発生や故障につながるため、早めに検討することをおすすめします。
まとめ
洗濯槽の内部には、衣類の繊維くずや洗濯カスなどがたまります。使用頻度が低い場合でも、湿気によってカビが繁殖している可能性があるでしょう。こうした汚れを放置したまま洗濯をすると、衣類に悪臭が付着してしまいます。
清潔な状態を保ちながら洗濯をするには、定期的に洗濯槽を掃除することが大切です。洗濯槽の掃除に適したクリーナーはさまざまな種類があるため、汚れの度合いや状況にあわせて適したものを選びましょう。
槽洗浄を繰り返しても汚れが落ちない場合は、買い替えを検討するのもおすすめです。
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