テレビを処分したいけれど、捨て方がわからないという方は少なくありません。スムーズに処分するには、適切な方法を選ぶことが大切です。リサイクル料金や収集運搬料の負担を減らすためにも、事前に正しい情報を把握しておきましょう。
本記事では、法律上必要なテレビのリサイクル方法や費用をかけずに処分できる方法などを解説します。テレビを手放す予定がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
壊れたテレビは粗大ごみとして処分できる?

壊れたテレビを粗大ごみとして、処分しようと考える方は多いでしょう。しかし、テレビは「家電リサイクル法」の対象製品に含まれるため、大阪や東京など全国の自治体では、通常の粗大ごみ回収では受け付けてもらえません。
家電リサイクル法とは、廃棄物の削減と資源の有効活用を目的とした法律です。テレビのほか、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機が対象となっており、これらの製品はリサイクル料金や運搬費を支払って処分する必要があります。
業務用の特殊なテレビ機器については例外が設けられていますが、家庭用テレビは家電リサイクル法の範囲内です。処分を検討している場合は、次の見出しで紹介する処分方法を参考に、正しい手続きを行いましょう。
不要な家電を引き取ってもらう方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
正しいテレビの捨て方

テレビを正しく処分するには、家電リサイクル法に基づいた捨て方を把握しておくことが大切です。間違った方法で処分すると、罰則や環境への負担につながる可能性があります。
ここでは、正しいテレビの捨て方を7パターン見ていきましょう。
1.新しいテレビの購入先に処分を依頼する
家電販売店では、不要になったテレビを引き取る義務があります。これは、家電リサイクル法に基づくルールです。
そのため、テレビを新調する場合は、使わなくなったテレビを持ち込んで処分してもらうとよいでしょう。リサイクル料金と運搬料金は自己負担となるものの、購入時に引き取ってもらえるので手間が省けます。
たとえば、ヤマダ電機では、ヤマダウェブコムでテレビを購入する際、カート内でリサイクル回収の申し込みが可能です。さらに、最寄りのヤマダデンキ店舗への持ち込みでもテレビの回収を依頼できます。購入先ごとのルールや費用を事前に確認し、正しい手続きで処分を進めましょう。
2.捨てるテレビを購入した店舗に処分を依頼する
不要になったテレビのみを処分する場合、テレビを購入した店舗に処分を頼む方法も選択肢の1つです。家電リサイクル法により、家電量販店では過去に販売した家電を引き取る義務があります。
ただし、基本的に自己搬入をする必要があるため、搬入車両やサポートしてくれる人員を確保しなければなりません。また、リサイクル料金と運搬料金は自己負担であり、買い替え時よりも費用が嵩むこともあります。
家電量販店に持ち込む際は、事前に連絡して正確な費用を確認しておくとよいでしょう。
3.住んでいる市町村にテレビの処分方法について問い合わせる
テレビの購入先がわからない場合や、引っ越しで以前の店舗が遠方にある場合などは、居住地の自治体に捨て方を問い合わせてみましょう。
自治体では、収集業者や地元の回収施設、対応可能な小売店などを紹介してもらえます。手続きに関するルールは自治体によって異なるため、問い合わせの際に詳細を確認しておくとスムーズです。
主な自治体の問い合わせ先は、以下の通りです。処分を検討している方は、参考にしてみてください。
4.指定の引取場所にテレビを持ち込む
テレビの処分費用を抑えたい場合は、指定の引取場所に持ち込む方法もよいでしょう。自分で持ち込みをする必要がありますが、収集運搬料が無料になる点がメリットです。指定引取場所は全国に設けられており、家電製品協会の公式ページから検索できます。
指定引取場所では、家電リサイクル法に則って正規のリサイクル処分が行われているため、安心して手続きを進められるでしょう。
ただし、引取場所によって営業時間や必要な手続きが異なります。事前にリサイクル料金と併せて詳細を確認し、持ち込みましょう。
5.不用品回収業者にテレビの処分を依頼する
テレビの処分を手軽に済ませたいのであれば、不用品回収業者を活用する方法がおすすめです。自宅まで回収に来てくれるため、持ち込みの手間がかかりません。引っ越しや遺品整理などで、ほかのアイテムを同時に処分したい際にも便利な方法といえます。
基本的には、回収料金のみでテレビの処分が可能であり、リサイクル料金や運搬料金が発生しないケースが多い点もメリットです。
ただし、無料回収を謳う業者のなかには、回収後に高額な費用を請求する悪徳業者もいます。不用品回収業者を活用する際は、信頼できる業者かどうかを見極めて依頼しましょう。
6.オークションやフリマアプリを活用して売却する
テレビの状態がよい場合は、オークションサイトやフリマアプリを活用して売却する方法もあります。この方法であれば、テレビの処分費用がかからないだけでなく、買い手がつけば臨時収入を得られる点が大きなメリットです。
ただし、出品をする際は、商品の撮影や説明文の作成、発送手続きなどの手間がかかります。また、顔の見えない相手とのやり取りは、慎重に行わなければトラブルに発展する可能性もあるでしょう。
配送時の破損や支払い遅延といったリスクを避けるためにも、十分に注意して活用することが大切です。
7.リユースショップやリサイクルショップで売却する
不要になったテレビを処分する際に、費用をかけたくない場合は、リユースショップやリサイクルショップを活用するのがおすすめです。この方法であれば、オークションやフリマアプリと同様に、臨時収入を得られる可能性があります。
また、出張買取サービスを行っている店舗があり、自宅まで査定に来てもらえる点もメリットです。持ち込む手間が省けるため、搬入車両が用意できない場合や自分で運ぶことが困難な場合にも役立ちます。
テレビを捨てる際にリユースショップやリサイクルショップを活用するメリット

テレビを処分する際、単に廃棄するだけでなく、リユースショップやリサイクルショップを活用することで処分費用を抑えられます。また、処分の手間や環境の面から見ても得られるメリットが多い方法といえるでしょう。
ここでは、リユースショップやリサイクルショップを活用する主なメリットを4つ解説します。
テレビの買い替えを検討している場合は、リユース品もおすすめです。気になる方は、以下の記事を参考にしてみてください。
テレビを捨てずにお金に換えられる
リユースショップやリサイクルショップを活用すれば、不要になったテレビをお金に換えられます。特に、まだ使える状態のテレビであれば、捨てるよりも売却したほうがお得です。
最新モデルや高機能なテレビは高く売れる可能性があるほか、こうした機種以外でも状態がよいものは需要次第で買取対象になります。
ただし、年式が新しいほうが高く売れる傾向にあります。そのため、売却を検討している場合は、早めに査定を受けたほうが賢明です。また、査定時は、画面や裏面に付着したホコリを落とし、清潔な状態にしておくと心象がよくなります。
加えて、リモコンや説明書などの付属品の有無も査定に影響するため、紛失しないように保管しておきましょう。このような準備を怠らないことで、買取価格のアップが期待できます。
処分費用をかけずに手放せる
テレビを処分する際には、家電リサイクル法に基づくリサイクル料金(1,000円~3,000円)や、収集運搬費(1,500円~5,000円)が発生します。これらの費用がネックとなり、処分に踏み切れない方も少なくありません。
一方で、リユースショップやリサイクルショップであれば、買取対象として引き取ってもらえるため、処分費用がかかりません。さらに、テレビの状態次第では思わぬ臨時収入につながる可能性もあるでしょう。
費用を抑えたい方にとっては、リユースショップやリサイクルショップの活用は適した捨て方といえます。
テレビの状態次第では臨時収入を得られるため、処分費用を抑えたい方におすすめの方法といえるでしょう。
手間をかけずに引き取ってもらえる
不要になったテレビを処分する際は、リユースショップの出張買取サービスの活用がおすすめです。自宅まで取りに来てもらえるため、持ち込む手間がかかりません。先述した通り、フリマアプリの場合には出品手続きや商品説明の作成、購入希望者とのやり取りなどで、多くの時間と労力が必要になります。しかし、リユースショップの場合は店頭での査定も簡単に済み、その場で現金を受け取れます。
さらに、フリマアプリや不用品回収業者を活用する場合、取引トラブルや不透明な手続きに巻き込まれるリスクもあります。その点、信頼できるリユースショップでは、処分したいテレビを安心して手放せるでしょう。
手間なく、かつ安全にテレビを処分したい場合には、リユースショップやリサイクルショップの活用がおすすめです。
地球環境に優しく資源の無駄を防げる
リユースショップやリサイクルショップの活用は、廃棄物の削減にもつながります。
かつては、大量生産・大量消費が一般的でした。しかし、近年は、限りある資源を大切にする考え方が浸透しています。リユースは、製造や廃棄に伴う環境負荷を減らすだけでなく、SDGsの目標達成においても注目されている取り組みです。
エコ意識が高まるなかで、政府でもリユースを推奨しています。リユースショップやリサイクルショップの活用により、持続可能な社会の実現に貢献できる点も大きなメリットといえるでしょう。
テレビを捨てる際にかかる費用

先述した通り、テレビを処分する際には、家電リサイクル法に基づいてリサイクル料金と運搬料金が発生します。リサイクル料金は製造業者ごとに異なり、家電製品協会の公式サイトで確認可能です。
たとえば、パナソニック製の液晶・有機EL・プラズマ式テレビの小型モデルの場合、リサイクル料金は1,870円に設定されています。これに加えて、1,500~5,000円程度の運搬料金が必要です。運搬料金は小売業者によって変動するため、事前に確認したうえで処分を依頼しましょう。
なお、自分で指定引取場所に持ち込む際は運搬料金がかかりません。リサイクル料金は発生しますが、費用を抑えたい場合に適した捨て方といえるでしょう。ただし、運搬車両や人を確保しなければならない点はデメリットです。
できれば費用をかけたくないという方は、リユースショップやリサイクルショップを活用する方法がおすすめです。場合によっては、臨時収入が得られる可能性もあります。
このように、テレビを処分する際は、費用を踏まえて適した方法を選ぶことが大切です。
テレビを捨てる際に必要な家電リサイクル券とは

テレビを正しく処分するには、「家電リサイクル券」を用意する必要があります。ここでは、家電リサイクル券の概要について詳しく解説します。
家電リサイクル券とは?
家電リサイクル券とは、一般財団法人家電製品協会(RKC)が管理するリサイクルシステムに基づいて発行される書類です。家電リサイクル法の対象であるエアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機を適正にリサイクルする証明となります。これらの対象機器をリサイクルする際は、家電リサイクル券の提出が必要です。
家電リサイクル法が施行される2001年までは、テレビを含む家電の処分は各自治体が行っていました。しかし、自治体の回収だけでは、廃棄物のリサイクルが十分ではなく、埋め立て処分されるケースが一般的でした。
現在は家電リサイクル券の活用により、不要になった家電の引き取りと製造業者への引き渡しなど、リサイクルに向けた流れがスムーズになっています。
リサイクル券の支払い方法は2種類
家電リサイクル券の支払い方法には「料金販売店回収方式」と「料金郵便局振込方式」の2種類があります。
料金販売店回収方式は、家電量販店などの小売業者に処分を依頼し、リサイクル料金と収集運搬料を一緒に支払う方法です。リサイクル券の手続きも小売業者に任せられる手段であり、手間をかけずに処分できる点がメリットといえます。
一方で、料金郵便局振込方式は、郵便局でリサイクル料金を振り込み、自分で家電製品を指定引取場所へ持ち込む方法です。この場合、収集運搬料は不要ですが、運搬手段や人手を確保しなければなりません。
テレビの捨て方によって適したリサイクル券の支払い方法が異なるため、状況や費用負担を考慮して検討するとよいでしょう。
テレビの捨て方でよくある質問

テレビを処分することに、不安を感じている方もいるでしょう。ここでは、テレビの捨て方でよくある質問と回答を7つ解説します。
テレビは普通の粗大ごみとして出せますか?
テレビは、家電リサイクル法の対象製品であり、自治体の粗大ごみでは処分できません。テレビを処分する際は、別途リサイクル料金や運搬料金が発生するほか、適切な手続きが求められます。
テレビを処分する方法にはどんなものがありますか?
テレビを正しく処分する方法は、以下の通りです。
| 処分方法 | 注意点 |
| 新品を購入する際に回収を依頼する | リサイクル料金+収集運搬料が必要 |
| 捨てるテレビを購入した店舗で引き取ってもらう | リサイクル料金+収集運搬料が必要 |
| 指定引取場所へ自分で持ち込む | リサイクル料金+収集運搬料が必要 |
| 不用品回収業者に依頼する | 無許可業者には注意 |
| フリマアプリ・リユースショップやリサイクルショップで売る | 状態が良ければ買取が可能 |
このように、処分方法によって発生する費用や注意点が異なります。特に、不用品回収業者に依頼する場合は、無許可で回収を行っている業者もいるので注意が必要です。トラブルに巻き込まれないためにも、信頼できる業者を選びましょう。
また、テレビの状態によっては、リユースショップやリサイクルショップで売却する方法もおすすめです。テレビの状態や処分状況を踏まえて、適切な手段を検討しましょう。
テレビのリサイクル料金はいくらですか?
テレビを処分する際、リサイクル料金が発生します。料金はメーカーによって異なりますが、目安としては以下の通りです。
| テレビサイズ | リサイクル料金(目安) |
| 小型(15型以下) | 約1,320円 |
| 大型(16型以上) | 約2,420円 |
なお、処分方法によってはリサイクル料金に加えて収集運搬料(約1,500~5,000円)が発生します。業者によって費用が変動するため、事前に確認してから処分を依頼しましょう。
また、指定引取場所に持ち込む場合、運搬料は不要です。費用を抑えてテレビを処分したい方は、自己搬入を検討しましょう。
リサイクル料金を支払う方法は?
テレビを処分する際のリサイクル料金の支払い方法には、以下の2種類があります。
| 方法 | 内容 | 運搬料 |
| 料金販売店回収方式 | 家電量販店でリサイクル料金と運搬料を支払い、回収を依頼 | 必要 |
| 料金郵便局振込方式 | 郵便局でリサイクル料金を振り込み、自分で指定引取場所へ持ち込む | 不要 |
料金販売店回収方式では、手続きも小売業者に任せられるため、手間をかけずに処分できます。一方で、料金郵便局振込方式は、運搬料が不要で費用を抑えられるものの、自分で運搬しなければなりません。
テレビを無料で処分する方法はありますか?
テレビを無料で処分する場合、使える状態であればフリマアプリやリユースショップ・リサイクルショップで売却が可能です。これらの方法であれば、リサイクル料金や運搬費用を負担せずに処分できます。
ただし、フリマアプリは出品手続きや配送などの手間がかかります。買い手とのやり取りも自己責任で行う必要があり、慎重に行わなければトラブルに発展する可能性もあります。
壊れたテレビも買取してもらえますか?
一部の業者では、部品取りや修理目的で壊れたテレビを買い取っているケースもあります。
ただし、製造後10年以上が経過した古いモデルや状態が悪いテレビは買取対象外になる可能性が高いでしょう。売却を検討している場合は、事前に査定を受けることをおすすめします。
査定時の印象をよくするためにも、売却前はホコリや汚れを取り除いておきましょう。また、付属品を一式揃えておくと、高く買い取ってもらいやすくなります。
不用品回収業者に引き取ってもらうのは安全?
不用品回収業者の活用は、手軽にテレビを処分できる方法ですが、依頼する業者選びには注意が必要です。無許可で営業している業者は、回収後に高額な費用を請求される可能性があるほか、不法投棄されるケースも少なくありません。
こうしたトラブルを避けるには、一般廃棄物収集運搬許可を持つ業者や自治体の指定業者を選ぶことが大切です。
まとめ
テレビは家電リサイクル法の対象であり、処分する際は正しい捨て方を把握しておく必要があります。
たとえば、買い替えを検討している場合は、新しいテレビを購入する店舗に持ち込むのがおすすめです。一方で、処分のみを検討している方は、自治体が指定する引取場所に搬入する方法もあります。
ただし、いずれも自己搬入が必要であり、搬入車両や人手が確保できなければ対応が困難です。また、リサイクル料金や運搬料金が発生する点が気になる方も多いでしょう。
状態がよいテレビであれば、リユースショップやリサイクルショップの活用がおすすめです。費用が抑えられるうえに、テレビの状態次第では思わぬ臨時収入を得られる可能性があります。
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